Interview

戸谷 直大 (都立小山台)打倒・私学に燃える文武両道のエース

2018.04.17

 4月14日、[stadium]ダイワハウススタジアム八王子[/stadium]で行われた春季東京都大会4回戦は、都立小山台桜美林を9対2で下して準々決勝に駒進めた。都立小山台のエース・戸谷直大投手は、11安打を浴びながらも粘りの投球を見せて2失点完投勝利を挙げた。旧チームから主力投手の一人として経験を積んでいる戸谷投手だが、昨年の秋季大会では早稲田実業に8対1と打ち込まれ、1次予選で敗退を経験。今回は、秋の敗戦から出た課題、そして準々決勝で対戦する日大三への思いについて戸谷投手にお話しを伺った。

(取材日 4月14日 桜美林戦 試合後の取材より)

早実戦の敗戦が冬場のモチベーションに

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戸谷直大(都立小山台)

――今日の試合(4月14日)は11安打されながも2失点完投でした。粘り強いというのは自信になっていますか?

戸谷直大投手(以下、戸谷) 今まで練習試合も含めて完投したことがなかったんですけど、前回の試合で初完投ができて、それが自信になり、今日も自信を持った状態のままいくことができました。

――桜美林の打線はどのように感じましたか?

戸谷 下位でも打ってくるので、気が抜けなかったです。

――春季大会前にケガをされたそうですが、状態はもう大丈夫ですか?

戸谷 足を踏み出したときに、中の関節が損傷したみたいですが、もうしっかり投げれるので大丈夫です。一、二週間で投げれる状態に持っていって、大会期間中も調整を重ねて、今試合で投げている感じです。

――昨年、秋季大会で早稲田実に負けてからどんな思いで冬を過ごしましたか?

戸谷 早稲田実に負けたというのがずっと頭にあったので、それを糧にして、モチベーションにして取り組んできました。

――具体的にどんなトレーニングを行ってきたか教えてください。

戸谷 早稲田実と戦ってやっぱり体の違いを感じたので、下半身と体幹の強化、その二つに絞ってやってきました。

――球速のMAXはどれくらい出ますか?

戸谷 自分では見ていませんが、去年の夏の大会のとき[stadium]明治神宮球場[/stadium]で136キロが出ていたそうです。

――目標にしている選手がいれば教えてください。

戸谷 やはり都立小山台の先輩である伊藤優輔さん(現:中央大)は尊敬しています。

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野球だけやってるチームには負けたくない

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戸谷直大(都立小山台)

――中学時代はどちらのチームで野球をやっていましたか?

戸谷 十八軒アトムズという江戸川区の軟式のクラブチームでした。

――中学時代からずっとピッチャーをしていたのですか?

戸谷 はい、ピッチャーは小学校5年くらいからずっとやっています。

――都立小山台を選んだ理由を教えてください。

戸谷 やっぱり文武両道ですね。野球もやって、勉強もやりたいというのがあったので。あと、私立に負けたくないという気持ちもありました。野球だけやってるチームには負けたくありません。

――次の準々決勝の相手は日大三に決まりました。意気込みを聞かせてください。

戸谷 自信を持って堂々と投げたいです。

――日大三の甲子園の試合は見ましたか?

戸谷 見ました。やっぱり日大三の選手はみんな力があるなという印象です。ピッチャーもすごいですし、どのバッターもスイングがいいので、次の試合はどこも気を抜ける場所が無いと思います。ですが、一人一人と対戦する気持ちで、1個1個アウトを重ねていきたいです。

――最後に、次の試合に向けて課題があれば教えてください。

戸谷 今日は最初は調子が悪くて毎回ピンチがありました。普段は制球を乱すこともそんなに無かったので、そういったところを修正したいと思います。日大三は甘く入ったら絶対打つと思うので、コーナーにしっかり投げれるように調整したいです。

 目標とする選手には、都立小山台を初の甲子園出場に導いた伊藤優輔投手を挙げた戸谷投手。初出場を果たした2014年のセンバツ以来となる、甲子園出場へチームを導くことができるか。「文武両道のエース」の挑戦が始まろうとしている。

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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