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春の神奈川準決勝・東海大相模vs.横浜の黄金カード実現! 戦力徹底分析、試合展開大胆予想!

2024.05.02


藤田 琉生(東海大相模)、奥村 頼人(横浜)

5月3日、春季神奈川県大会は準決勝2試合が横浜スタジアムで開催される。関東大会出場をかけたこの戦いで横浜vs東海大相模の黄金カードが昨秋の準決勝に続いて対決することになる。なお、直近10度の対決では横浜6勝、東海大相模4勝と横浜が勝ち越している。

昨秋の戦いを振り返ると、横浜が速球派右腕・福田 拓翔投手(2年)の立ち上がりを捉え、3回まで5得点。福田対策として、1番阿部 葉太内野手(2年)、4番椎木 卿五捕手(3年)の2人以外、バットを目一杯短く持って見事に対応し攻略に成功。しかし東海大相模も追い上げ、9回終わって5対5の同点。試合は延長戦へ。10回表、東海大相模は4点を勝ち越したが、その裏、横浜は代打攻勢で大型左腕・藤田 琉生投手(3年)を攻略し、代打・松本 莉希内野手(3年)のサヨナラ打で激戦を制した。
その死闘から半年。両チームはどんな変化を遂げたのか。戦力を分析しつつ、準決勝の戦いを展望していきたい。

ベンチ入りメンバーが大きく変わった横浜、既存戦力を底上げした東海大相模

横浜はベンチ入りメンバーが大きく変わった。
昨秋の県大会でベンチ入りしたメンバーの中で25人中、12人が今大会はベンチ外。
キャッチャー・椎木、センター・阿部、セカンド・峯 大翔内野手(3年)、サード・為永 皓内野手(2年)、レフト・上田 大誠外野手(3年)、ショート・奥村 凌大内野手(2年)、奥村 頼人投手(2年)のセンターラインは変わっていないが、1年生が5人ベンチ入りし、全体的な底上げを図ってきた。県大会に入ってからは準々決勝の慶應義塾戦以外、コールド勝ち。慶應義塾戦では1番阿部が二塁打を放って、4番椎木が2ランと打の主役で2点を先制。上田、奥村凌の2人も適時打を打ち、奥村頼は7回途中まで1失点。9回一死から1年生の織田 翔希投手が伸びのある快速球で二者連続三振。全学年の選手が活躍するチームとなっている。現時点でも打撃力、守備力ともにハイレベルだが、まだ伸びしろを感じさせる。準々決勝で慶應義塾を破り、昨夏決勝戦のリベンジに成功し、村田浩明監督も一つの壁を乗り越えた雰囲気だった。また東海大相模撃破に向けてチームを引き締め直すのではないか。

一方、東海大相模は秋から大きなメンバーはない。既存戦力の底上げと大型左腕の藤田 琉生の一本立ちがかなり大きい。藤田は二段モーションに変更したことで、投球フォームの流れが良くなり、負担なく強いストレートが投げられるようになり、完投能力がついた。4回戦の桐蔭学園戦では1対0の完封勝利を果たした。準々決勝の桐光学園戦では3回3失点を喫したが、最速144キロ、平均球速140.31キロと球速はしっかりと出ていた。逆に3失点したことを藤田は前向きに捉えており、コーナーに揺さぶりをかければ抑えられる手応えは感じていた。149キロ右腕・福田 拓翔投手(2年)の成長も著しい。桐光学園戦では6回10奪三振、最速147キロのストレートを投げ込み、スライダー、フォーク、カーブの精度も非常に上がっており、直球で押せるようになった。

打線は3番・中村 龍之介外野手(2年)、4番・金本 貫汰内野手(2年)、5番・長尾 幸誠内野手(3年)のクリーンアップ。昨秋、1番ながら勝負強い打撃を見せた和田 勇騎外野手(3年)は6番に入ったことで、厚みが増した。中村はバットコントロールが長けて好投手からもしっかりとコンタクトできる左の強打者、金本は飛距離が素晴らしく、甘く入ればスタンドインできるスラッガー。長尾は下級生時から期待の大型外野手として注目され、桐光学園戦で本塁打を放ち、結果を残しつつある。守備では木村 海達捕手(3年)がまとめる。攻守ともにバランスよく仕上がっている。

次のページ:試合展開を予想!主力投手が持ち味を発揮できるか

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この記事の執筆者: 河嶋 宗一

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