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乙訓や龍谷大平安など注目校が目白押し!京都大会を制するのは?

2018.07.05

選抜出場の乙訓、甲子園通算100勝目指す龍谷大平安が優勝候補筆頭か

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選抜に出場した乙訓

 6月23日に京都大会の組み合わせ抽選会が行われた。75チームの参加が決まり、7月7日に開幕する。

 優勝候補の本命はセンバツで1勝し、秋、春の府大会を制した乙訓だ。富山太樹(3年)と川畑大地(3年)の投手2枚看板に加えて15632(3年)の台頭もあり、投手陣は充実。打撃陣も突出した選手はいないが、リードオフマンの大上翔也(3年)を筆頭に切れ目のない打線を構築している。

 戦力充実の乙訓だが、乙訓が入ったBゾーンは混戦が予想され、勝ち上がるのは簡単ではなさそうだ。初戦で対戦する京都両洋は春に鳥羽を倒している難敵。昨夏代表の京都成章も同じゾーンに入っており、順当に行けば3回戦で対戦する。序盤から気の抜けない戦いが続くが、取りこぼさずに勝ち進むことができるだろうか。

 乙訓の最大のライバルになりそうなのが隣のAゾーンに入った龍谷大平安だ。最速140㎞超えの島田直哉(3年)と小寺智也(3年)に近畿屈指のスラッガーである松田憲之朗(3年)などタレントが豊富。秋、春と8強止まりだが、戦力では間違いなく優勝候補だ。乙訓とは順当に行けば準々決勝でぶつかるが、直接対決は実現するだろうか。

 Cゾーンはシード校の東山が優位に立ちそうだ。豊富な投手陣をリードする主将の大杉渉太(3年)は打撃でもチームの中心。攻守ともに高いレベルで安定した好チームで16年ぶりの甲子園出場を狙う。対抗勢力として挙げられるのは昨夏8強の京都北陵だ。投打の柱である相生温大(3年)を中心にまとまりがある。

 Dゾーンは北部の有力校が揃った。シード校の福知山成美はプロ志望の遊撃手・藤田希和(3年)に注目。福知山成美と春に接戦を演じた宮津は本格派右腕の荒木智也が好投手として注目されている。宮津と初戦で対戦する昨夏4強の綾部は昨年から主力の材木琢朗(3年)を中心に昨年以上の躍進を狙う。[stadium]あやべ球場[/stadium]で行われるこのカードは北部の有力校対決として白熱すること間違いなしだ。

[page_break:好野手揃う京都翔英、公立の名門北嵯峨、鳥羽も見逃せない!]

好野手揃う京都翔英、公立の名門北嵯峨、鳥羽も見逃せない!

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甲子園通算100勝に王手をかける龍谷大平安の主砲・松田憲之朗

 京都翔英は俊足巧打の山本秀太(3年)や山本祐大(DeNA)の弟で「身体能力は兄以上」と伊地知正喜監督が評価する山本仁(2年)など野手に好素材が揃う。投手もエースの今井大志(2年)の成長が著しい。同じEゾーンで注目のカードが立命館塔南だ。立命館は春こそ登板がなかったが、球威のあるボールを投げ込むエースの森山翔宇(3年)は注目の投手だ。塔南も毎年のように安定した戦力を保持している。夏に向けてどこまで仕上げてくるだろうか。

 混戦になりそうなのがFゾーンだ。シード校の同志社国際は俊足のディギンズ・チェイス(3年)とキレのある変化球を投げる小倉悠史(3年)に注目。ノーシードでは強肩捕手の伊藤彰太(3年)を擁する京都外大西に秋8強の京都国際、昨夏8強の花園など力のある私立が多い。

 Gゾーンではシード校の北嵯峨と3年ぶりの出場を狙う鳥羽が3回戦で対戦する可能性がある。甲子園を沸かせた公立の名門対決が実現すれば好ゲームが期待できる。

 春準優勝の立命館宇治は長身右腕の西成漱石(3年)やダイナミックなフォームが特徴の森井舜也(3年)など豊富な投手陣を擁する。打線は4番の森本晃太朗(2年)が中心となる。同じHゾーンに入った昨夏と秋に4強入りしている西城陽は1番の上原寛季(3年)がチームの中心。昨年以上の結果を残すことができるだろうか。

 今年の京都大会は開会式で元阪神の桧山新次郎氏が始球式を務め、甲子園100勝に王手をかけている龍谷大平安や初代優勝校である京都二中の流れを汲む鳥羽、第1回から皆勤を続けている西京同志社山城の存在などかつてないほど注目が高い大会となりそうだ。プレッシャーを乗り越えて栄冠を掴むのはどこになるだろうか。

文=馬場遼

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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