Column

県内屈指の進学校・新潟(新潟)にいた二度の手術を経験した逸材とらしさ光るトレーニング

2021.02.14

県内屈指の進学校・新潟(新潟)にいた二度の手術を経験した逸材とらしさ光るトレーニング | 高校野球ドットコム

県内屈指の進学校・新潟(新潟)にいた二度の手術を経験した逸材とらしさ光るトレーニング | 高校野球ドットコム
新潟高校のスタメン・ベンチ入り一覧

 2学年で36名という人数で活動を続ける新潟。県内でもトップクラスの進学校としても知られるチームの核となっているのは3番・ライトを務める宮澤光士郎。チームを明るい雰囲気にできる人柄で人望が厚い。加えて自身に対して厳しく接するストイックさもあり、プレー以外の部分でチームに貢献する欠かせない存在だ。

 そして、もう1人が五十嵐集哉。球際に強く、新チームスタートからサードのスタメンとして全試合に出場。難しい打球も処理し、チームを鼓舞し続けてきた。ここに、中学時代に県大会優勝経験のある横山景一や、ケガからの復活した廣川岳哉が加わり、チームに勢いを与えられるかがポイントだ。

県内屈指の進学校・新潟(新潟)にいた二度の手術を経験した逸材とらしさ光るトレーニング | 高校野球ドットコム
廣川岳哉

■2度の手術から復活した逸材

 春以降の活躍が期待される廣川だが、現在に至るまでの道のりは険しかった。小学生の時に剝がれてしまった骨が、1年生の夏の時に骨と骨の隙間に挟まってしまい、手術を受けなければならなくなった。

 「入学してすぐは支障なく投げられたのですが、突然痛みが出てきて。文字も書くのが辛かったので、『もう無理なのかな』と思いました」

 手術では剝がれた骨を取り出し、加えて再発防止のために骨を削るといったところまで行い、無事に成功。ボルトを入れた状態で3か月ほど固定し続けた。この期間はなにも練習ができなかった廣川は練習サポートに回り、チームメイトを支える立場に回った。

県内屈指の進学校・新潟(新潟)にいた二度の手術を経験した逸材とらしさ光るトレーニング | 高校野球ドットコム
トレーニングの様子

 その期間は「出来ないことにもどかしさがあった」と廣川は振り返るも、2年生の7月にボルトを外したことで、ケガは完治。少しずつ練習に復帰して、秋の大会ではスタメン出場を果たした。

 中学時代からチームメイトだという宮澤は感じるものがあったようだ。
 「練習できなくてつらかったと思いますが、持ち前の明るさと元気でサポートをしてくれました。だから復活してくれた時は嬉しかったです」

県内屈指の進学校・新潟(新潟)にいた二度の手術を経験した逸材とらしさ光るトレーニング | 高校野球ドットコム
トレーニングの様子

■らしさを活かした7つの係活動

 そんな廣川や宮澤がいる新潟には7つの係活動として、総務部や環境、育成広報部と言ったものがある。その中でも企画開発は練習メニューを企画開発部が考案し先生に提案して決定。肉体改造はウエイトメニューの作成や筋力管理を行うなど細かく役割を分担している。

 今年で2年目になる取り組みだが、「新潟高校らしい練習の取り組み方で良いと思います」と指揮官の後藤監督は効果を実感。一方で主将の佐藤育は「先輩方が作ってくれた土台をさらにグレードアップさせています」と今のシステムを向上させることを考えながらチームをまとめていた。

県内屈指の進学校・新潟(新潟)にいた二度の手術を経験した逸材とらしさ光るトレーニング | 高校野球ドットコム
雪上ランの様子

■「三兎を追え」を胸に春へ

 他にも野球教室や昨秋の大会が終わってから探究活動と言うことで、レポート形式でチームの課題の改善策を調べて発表するというような取り組みも始まった。

 部活動の時間に制限がありながらも「三兎を追え」という先生からの言葉を胸に、学校も勉強もすべて充実させるために、何事も全力で取り組む新潟ナイン。持ち味である明るさを貫き、究極の文武両道を達成させる。

(文=田中 裕毅

県内屈指の進学校・新潟(新潟)にいた二度の手術を経験した逸材とらしさ光るトレーニング | 高校野球ドットコム
今年も大好評!【冬が僕らを強くする 特設ページ】
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.08

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.07

【鹿児島】神村学園は昨秋4強の鶴丸と初戦で対戦<NHK旗組み合わせ>

2024.05.07

【山陰】益田東と米子松蔭、鳥取城北が石見智翠館と対戦<春季大会組み合わせ>

2024.05.07

【熊本】九州学院が文徳を破って22年ぶり3回目の優勝<RKK旗>

2024.05.07

【北海道】函館大有斗、武修館などが初戦を突破<春季全道大会支部予選>

2024.05.08

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.06

【2024年夏 全国地方大会シード校一覧】現在27地区が決定!

2024.05.02

春の神奈川準決勝・東海大相模vs.横浜の黄金カード実現! 戦力徹底分析、試合展開大胆予想!

2024.05.02

【茨城】常総学院、鹿島学園、水戸一、つくば秀英が4強入り<春季県大会>

2024.05.02

激戦必至の春季千葉準決勝!関東大会出場をかけた2試合の見所を徹底紹介!

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.04.21

【兵庫】須磨翔風がコールドで8強入り<春季県大会>