沖縄を皮切りに、2025年も高校野球の季節がやってきた。8月5日に開幕予定の夏の甲子園を目指して、全国各地の球児たちがここまでの野球人生のすべてをぶつける。この夏の主役になろうとしている選手たちの「今」を各チームの指揮官に迫った。
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昨夏、甲子園に通算2回目の出場を果たした愛媛の聖カタリナ。2023年2月に就任した浮田宏行監督に導かれて、エース・有馬 恵叶らが中心となって全国の舞台へ勝ち上がった。
あれから1年、聖カタリナは総入れ替えとなり、苦しい試合を続けた。下級生主体のチームで奮闘するも、この夏はノーシードから大会連覇に挑む。大会を控えて、浮田監督はどんな戦いで勝ち上がろうと考えているのか。
新しいチームの形で挑む夏
Q.春季大会でのチームの成果について教えてください。
春季大会は宇和島東さんの前に負けましたが、昨夏を経験するWエースの前に力の差を改めて感じました。ですが、接戦に持ち込むことが出来ればチャンスがあるようにも感じました。とはいえWエースの前に手も足も出なかったので、速球対策とか外の変化球に対して食らいつけるように意識して取り組んでいます。
Q.夏へ向けて、チームが取り組んでいることは?
好投手への対応として速球やアウトコースの変化球を再確認しています。守備については、エラーはどうしてもつきものなので引きずらない。切り替えて次のプレーに集中する。1球、1点の重みを感じて、意識させているところです。そのために「夏はミスしたら負けだ」と言い聞かせながら集中力、そして平常心を保てるように練習しています。
Q.夏の大会でのキープレーヤーを教えてください。
全員が負けたら終わりの夏の大会を始めて経験するので、そのなかでどれだけのパフォーマンスを見せてくれるのか。そこは楽しみになのですが、なかでも2年生キャッチャーの三谷翔平は守備の要を担ってくれています。また彼自身調子が良ければ、自然と声も出てくるのでチームも乗ってきます。ですので、しっかりとチームに緊張感を与えながら、夏の大会の厳しさをチーム全体に伝えてほしいということも期待しています。
Q.最後に夏の大会に向けての思いを教えてください。
今年のチームは総入れ替えになっています。昨夏は甲子園に出場しましたが、下級生は全員スタンドで応援していました。ですので、甲子園の素晴らしさは抽象的に分かったと思いますが、高いモチベーションをもって引っ張れる存在はいませんでした。チームの新しい形を作る意味でも、方針や高校生としてやらないといけないこと。そして高校野球の厳しさをしっかり伝えつつ、育てる必要がありました。
また実力も1回勝つことも非常に難しいくらいのレベルだと感じていました。まだ経験不足、夏まで時間が足りないところがあって、昨夏優勝校であることは忘れてほしいと思うくらいです。ただ今後が楽しみな1年生の力を借りながら、いまチームを作っている状態で、まだ発展途上なチームです。弱点がある分、若いチームで勢いがあると思っていますので、バッテリー中心に最少失点に抑えながら、機動力も使って少ないチャンスを掴んで得点を積み重ねる。目の前の一戦に集中して全力で戦います。それが秋にも繋げることが出来たらと思っています。
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