8日、昨夏甲子園で準優勝の関東第一が創立100周年記念親善試合をJPアセット江戸川スタジアムで開催した。記念すべき大会は全国屈指の強豪校・大阪桐蔭を招待し、2試合を行った。23年秋の明治神宮大会以来となる名門校同士の対決に高校野球ファンが集結。球場は内野スタンドのみならず、外野まで埋め尽くされるほどの熱狂ぶりだった。
試合は両校の選手が力を発揮し1勝1敗。第1試合では関東第一の主将・越後 駿祐内野手(3年)が本塁打を含む3打点の活躍を見せれば、第2試合は大阪桐蔭が1点を守り切って完封勝ちを収めた。
メモリアルイヤーを迎える関東第一は春の東京都大会で初戦敗退。新チームは公式戦経験が例年より少ない状況なだけに、大阪桐蔭との試合は絶好の力試しの場でもあった。高校日本代表候補にも選出されている関東第一の坂本 慎太郎選手(3年)は、4イニングを投げて1失点に抑える好投。「全体に打たしてとることが出来た。三振をうまく取れたし、野手を信頼しながら投げることができた」と好感触。主将の越後も「米沢監督から今ある力を120%出せるようにと言われていた。その中で強い相手になると普段とは違う感覚になってしまうことが課題になる」と収穫を得て、残り一ヵ月を切った夏にむかっていく。
一方の大阪桐蔭は近畿大会で東洋大姫路にコールド負け。直近の公式戦では悔しさを残したが、西谷 浩一監督は「100年の伝統がある学校とやらせていただく、またこのような時期に関東に招いていただいて試合が出来たことは感謝しかないです。夏に必ず繋げたいです」と話した。拮抗した展開を演じ、こちらも有意義な試合となったことは間違いない。
関東第一の米澤 貴光監督は「大阪桐蔭さんと試合が出来ることが大きい。100周年という中で、江戸川球場で地域の方々にも見ていただける場面が出来た」と総括した。次は聖地で両校の対戦が見られることを願う。