松山晋也は「中日育成の星」となるか!? 上田洸太朗も一軍定着の可能性【育成選手事情】
八戸学院大時代の松山晋也
1月も下旬に差し掛かり自主トレが本格化してきた。なかでも育成選手たちは支配下登録を勝ち取るためにより一層、汗を流していることだろう。
昨年の育成ドラフト会議では史上最多の57人が指名を受けた。全選手にチャンスはあるものの支配下登録枠(70人)があるため、全員が支配下登録されることは現実的にありえない。そもそも現在在籍している支配下登録選手のなかで、生え抜きの育成ドラフト出身者はどれくらい在籍しているのだろうか。
2年連続で最下位に沈んでいる中日は、近年の育成ドラフトで獲得した選手が4人も支配下登録されている。
なかでも主戦力となりそうなのが、22年育成1位の松山 晋也投手(八戸学院野辺地西出身)だ。ルーキーイヤーだった昨シーズンは、6月に支配下登録を勝ち取ると、中継ぎとして1軍に定着。最終的には勝ちパターンを任されるようになるなど、36試合の登板で1勝1敗17ホールド、防御率1.27と抜群の成績を残した。35.1回を投げ50奪三振と、三振を奪う力に長け、今シーズンも「8回の男」を狙う。
同じく22年育成の3位指名、今年が2年目となる樋口 正修内野手(北本高出身)も、昨年7月に支配下登録された。1軍では7試合の出場にとどまるも、2軍ではチームトップの104試合に出場している。今年は武器である俊足を生かして1軍定着を目指す。
2020年の育成ドラフト1位で指名された近藤 廉投手(豊南出身)と、同2位の上田 洸太朗投手(享栄出身)の両投手も、1軍での出場機会を勝ち取っている。
特に上田は2022年に一時先発ローテーションを任されるなど8試合で防御率2.83と結果を残した。昨年は13試合の登板すべて中継ぎだったものの、2軍では11試合(先発6試合)に登板。中継ぎとして起用された試合でも長いイニングを投げており、先発としての適性は十分ある。再び1軍のマウンドで先発として投げることが目標となりそうだ。
昨年のドラフト会議でも中日は4人の選手を育成で獲得した。彼らも松山のように1年目から飛躍することに期待がかかる。
<中日の育成ドラフト出身の生え抜き支配下選手>
※2024年シーズン所属
近藤 廉(豊南→札幌学院大→2020年中日育成1位)
上田 洸太朗(享栄→2020年中日育成2位)
松山 晋也(八戸学院野辺地西→八戸学院大→2022年中日育成1位)
樋口 正修(北本高→駿河台大→埼玉武蔵ヒートベアーズ→2022年中日育成3位)