News

クローザー・甲斐野の期待が高まる!能力面、抑え事情から見ても、その資格はアリ! ジャスティスに続け!

2024.01.16


甲斐野 央

FAでソフトバンクに移籍した山川 穂高内野手(中部商)の人的補償で、西武が獲得した甲斐野 央投手(東洋大姫路)。西武は昨年活躍した左腕・佐々木 健投手(木造)、右腕・森脇 亮介投手(塔南)の両リリーバーが手術の影響で今季、離脱が確定という苦しい状況だ。ソフトバンク時代に161試合で、通算41ホールド、8セーブを挙げた剛速球リリーバー・甲斐野の獲得は大きなプラスだった。

ファンからは中継ぎだけではなく、クローザーとしても活躍してほしいという声もある。
実際に甲斐野はその能力を秘めている。22年のシーズン初登板となった西武戦で自己最速の160キロをマーク。どの試合でも150キロ後半を計測しており、その速球はNPB内でもトップクラス。変化球は140キロ前半のスライダー、スプリットを中心に投げ込み、特にスプリットの落差は脅威で、ストレート以外にも三振を取れる変化球がある。

昨年は42.2回を投げて、39奪三振を記録。年々、よくなっている数値として、K/BB(奪三振÷与四球)がある。最も投げたプロ1年目は58.2回を投げて、73奪三振とイニングを上回る三振を記録しても、34四球で、K/BBは2.14だった。昨年は13四球で、3.00と最も良い数値だった。三振が取れてなおかつ、四球を出さずに仕事をしてくれる。
甲斐野の投球を見ると実にテンポがよく、ダラダラと投げる様子はない。テンポが良ければ、野手は守りやすく、名手・源田 壮亮内野手(大分商)を中心に内野守備がしっかりしている西武にとってはメリットのある投手なのだ。

西武の戦力事情を見ると、長年、抑えとして活躍した増田 達至投手(柳学園)が昨年、40試合で、19セーブ、防御率5.45に終わった。増田の復活を期待しつつも、今年で36歳と、これから抑えとして活躍できる能力を維持できるか不透明だ。新外国人で前ヤンキースのアブレイユ投手も抑え候補として獲得したが、いずれは入れ替えの時期が必要になる。その上で甲斐野はその資格を持っている。

人的補償による移籍で、クローザーになったのは、昨年、ソフトバンクから日本ハムに移籍した田中 正義投手(創価)の名前が挙がる。

22年の日本ハムのチーム最多セーブは当時、新人だった北山 亘基投手(京都成章)の9セーブで抑え投手が不在だった。田中はソフトバンク時代、通算32試合登板だったが、昨年は47試合、2勝3敗、25セーブ、8ホールドと守護神として活躍。移籍してブレイクを収めた投手となった。

今の西武の抑え事情は22年の日本ハムほどではないにしても、いずれにしても後継者を考えないといけない時期だったので、甲斐野に対する期待は高まっているのである。

今季は中継ぎになるのか、抑えになるのかはシーズンが始まってから決まるだろう。まずは2月の実戦、3月のオープン戦でファンの期待がより高まる投球を見せることができるか注目だ。

この記事の執筆者: 河嶋 宗一

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.04.26

【春季四国大会逸材紹介・高知編】2人の高校日本代表候補に注目!明徳義塾の山畑は名将・馬淵監督が認めたパンチ力が魅力!高知のエース右腕・平は地元愛媛で プロ入りへアピールなるか!

2024.04.26

今週末に慶應vs.横浜など好カード目白押し!春季神奈川大会準々決勝 「絶対見逃せない注目選手たち」!

2024.04.26

古豪・仙台商が41年ぶりの聖地目指す! 「仙台育英撃破」を見て入部した”黄金世代”が最上級生に【野球部訪問】

2024.04.26

【奈良】智辯学園が13点コールド!奈良北は接戦制して3回戦進出!<春季大会>

2024.04.26

【春季奈良県大会】期待の1年生も登板!智辯学園が5回コールド勝ち!

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.23

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.24

春の埼玉大会は「逸材のショーケース」!ドラフト上位候補に挙がる大型遊撃手を擁する花咲徳栄、タレント揃いの浦和学院など県大会に出場する逸材たち!【春季埼玉大会注目選手リスト】

2024.04.22

【和歌山】智辯和歌山、田辺、和歌山東がベスト8入り<春季大会>

2024.04.23

【春季埼玉県大会】地区大会屈指の好カードは川口市立が浦和実を8回逆転で下し県大会へ!

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.23

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.05

早稲田大にU-18日本代表3名が加入! 仙台育英、日大三、山梨学院、早大学院の主力や元プロの子息も!

2024.04.02

【東京】日大三、堀越がコールド発進、駒大高はサヨナラ勝ち<春季都大会>

2024.04.12

東大野球部の新入生に甲子園ベスト4左腕! 早実出身内野手は司法試験予備試験合格の秀才!