【大学野球・仙台六大学】2回戦 仙台大 vs 東北大
7回参考ながらノーヒットノーランを達成した仙台大・佐藤幻瑛
ルーキー佐藤幻瑛が7回参考ながらノーヒットノーラン達成！仙台大が開幕4連勝
＜仙台六大学野球秋季リーグ：仙台大7－0東北大（7回コールド）＞◇3日◇2回戦◇東北福祉大
仙台大は2試合連続のコールド勝ちで開幕からの連勝を4に伸ばした。先発した佐藤 幻瑛投手（1年＝柏木農）は、7回参考ながらノーヒットノーランを達成。打線は5回まで2得点と東北大先発・佐藤 昴投手（2年＝仙台一）を打ちあぐねるも、7回に4安打5得点と打線がつながり、試合を決めた。
佐藤幻は初回からこの日の最速となる149キロを計測するなど、完璧な立ち上がり。その後は本人が「フォームが急にばらつくことがあった」と振り返るように、球が乱れる場面もあったが、直球の球速はほとんどが140キロ台中盤～後半で、スライダーなどの変化球も冴えた。
4四球を与えながらも、安打は許さない好投。試合後は「（ノーヒットノーランは）経験がない。ヒットを打たれなかったのはうれしい」と笑顔をのぞかせた一方、「四球が多かったのでなくしたいのと、150キロを出したかった」と課題も口にした。防御率にこだわる今秋は、ここまで15回を投げ自責点0。「せっかく0が続いているので、0のまま最後までいきたい」と力を込めた。
打線は苦しみながらも7回に本領を発揮した。敵失で1点を加えると、2死満塁から飯塚 恒介外野手（2年＝霞ヶ浦）、三原 力亞外野手（4年＝聖光学院）、鹿野 航生内野手（4年＝日大山形）の3連続適時打で勝負あり。一気にたたみかけた。
三原は適時打を含む3安打をマーク。第4打席の適時二塁打はあと1歩で本塁打という大きな当たりだった。今春は打率.238（21打数5安打）、0本塁打と実力を出し切れず。夏のオープン戦では4割近い打率を残したものの、本来の打撃はできていなかったという。三原は「打ち損じがヒットになることも多く、納得のいかないまま率が残る気持ち悪い感覚があった」と振り返る。
そんな中、この日の特に第3打席、第4打席の安打は捉えた当たりで、本人も「打つべくして打てた」と納得の表情。「やっと理想のかたちに近づいてきた」と手応えを感じる安打になった。泣いても笑っても大学最後のシーズン。今秋の意気込みを問うと「日本一。それ以外はないです」と言い切った。
仙台大は1週空いて次節では東北工業大と対戦する。連勝スタートを切り勢いに乗る相手を迎え撃ち、優勝へ突き進む。
（取材＝川浪康太郎）
