【大阪】準決勝 関大北陽 vs 履正社
坂根葉矢斗(履正社)
全国トップクラスの強打の捕手が一振りで試合を決定づける高校通算29号!履正社が決勝進出
<第105回全国高校野球選手権大阪大会:履正社8ー4関大北陽>◇29日◇準決勝◇大阪シティ信用金庫スタジアム
履正社vs関大北陽の一戦は、履正社の「タレント力」が随所に光った試合だった。
1回に押し出し、2回には内野ゴロで着実に1点を加えるなど、立ち上がりは試合巧者ぶりを発揮した。
しかし3回、関大北陽が満塁のチャンスから3番・石田 隆斗内野手(3年)の適時打、4番・中村 咲成外野手(2年)の2点適時打、5番・村山 翔泉外野手(3年)の犠飛で4対2と勝ち越す。
関大北陽の勝ち越しから履正社打線が目覚めたのか、その裏に反撃する。3回、7番・小川 輝内野手(3年)の2点適時打と、犠飛で5対4と再度リードを奪うと、5回には2死満塁から2番・森澤 拓海内野手(3年)の痛烈な2点適時打で7対4とした。
さらに7回にも代打の坂根 葉矢斗捕手(3年)の本塁打で1点を追加する。高校生トップクラスの強肩強打の坂根だが、ファウルチップで右手小指を負傷し、大会序盤はベンチを温めていた。ケガの状態も癒えてきて、代打での出場も多くなり、練習もしっかりこなせているというが、大事を取って代打のみの出場となっている。
一振りにかけて打席に立ったこの試合で、高校通算29号となるソロ本塁打を放った。坂根は「自分は力が入りやすいので、ケガした小指を外して振っていますが、うまく力が抜けたことや、ポイントを前にしたことで、打つことができました」と振り返る。読みの鋭さが光った一撃で、決勝進出へのダメを押すことができた。
エースの増田 壮投手(3年)は3回こそやや崩れたものの、それ以外は130キロ後半(最速139キロ)の速球や、スライダー、カーブ、チェンジアップを駆使して完投勝利を収めた。
次は大阪桐蔭との決勝戦。あとは喰らいつくだけの総力戦で、甲子園で優勝した2019年以来、4年ぶりの頂点を狙う。