狭山清陵vsふじみ野
埼玉の公立校に現れた146キロ右腕は2回3奪三振の快投!タレント揃いの野手にも注目
八巻弓真(狭山清陵)
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<春季埼玉県高校野球大会地区予選:狭山清陵12ー0ふじみ野(7回コールド)>◇16日◇西部地区代表決定戦◇所沢航空記念公園
狭山清陵は投打ともにレベルが高いチームとして注目されている。相手はふじみ野だったが、2回表から1番・森谷 桂士朗外野手(3年)の2点適時二塁打をきっかけに、相手のミスを突いて、7回まで12得点と圧倒。3投手の継投リレーで12対0と7回コールド勝ちを収めた。
注目された狭山清陵のエース・八巻 弓真(やまき・ゆま)投手(3年)は、178センチ、75キロと均整が取れた体格から、投げ込む直球の最速は146キロ。ラプソードによる計測では、回転数2300、回転効率97%という数字をマークしているという。
力強い腕の振りから繰り出す直球は絶好調とはいえないが、常時135キロ〜138キロでも、やはり球速以上の力強さを感じる。ある程度、球速が出やすい公認球場のスピードガンならば、140キロを超えていてもおかしくなく、質の高さには魅力を感じた。
120キロ前半のスライダーも小さく曲がり、精度も高い。5回裏から登板し、2回3奪三振無失点の好投を見せた。県内でもトップレベルの速球投手だが、3月の練習試合では結果やアピールするのではなく、自分の速球、変化球などいろいろ試しながら、投げていた。その考え方はプロ野球のペナントレースに向けて、打たれても気にせず、状態を上げる1軍で活躍する投手のようだった。
「まだストレートは本調子ではないが、3月から試して良いと思ったスライダーをしっかりと投げることができて良かったです」と語る。
もっと長いイニングや、強豪校相手にどんな投球をするのかを見てみたいと思わせる逸材だ。
今年の狭山清陵は投打ともに人材が揃っている。毎年、良いチームを作るが、これほどタレントが揃った年は初めてではないか、というぐらい充実している。先制打を放つなど、コンタクト力が高く、強肩、脚力の高さが光る1番森谷、そして3番・井上 尚之内野手(3年)は183センチの大型遊撃手で、上手さというよりも、送球の強さからフィジカルの強さを実感させ、振り幅が大きいスイングも魅力だ。4番・本多 康義外野手(3年)もスイングが実にパワフルで、見方 駿平捕手(3年)も下位打線とは思えないぐらいスイングが強く、また1.9秒〜2.0秒台の二塁送球も光った。
3番手として登板した右腕の鎌田 結葦斗投手(3年)は自己最速タイに並ぶ134キロの直球とスライダーを投げ分け、無失点に抑える投球を見せた。縦振りで振れる投球フォームがよく、数年後に一気に球速が速くなる可能性を秘めている。
県大会では思う存分、実力を発揮できるか注目だ。
(記事=河嶋 宗一)