横浜vs三重
大きく成長した姿を見せた、横浜の2年生コンビが躍動
杉山 遥希と緒方 漣 ※写真は過去の大会より
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<第104回全国高校野球選手権大会:横浜4-2三重>◇9日◇1回戦◇甲子園
横浜(神奈川)が昨年甲子園でデビューした選手の活躍で三重(三重)を下した。
ユニホームを真っ黒にした背番号6、横浜の緒方 漣内野手(2年)が、最後の打者の遊撃ゴロを処理して勝利を決めた。昨年、166センチ、63キロの1年生遊撃手が、今年は169センチ、69センチとサイズアップ。センスあふれる守備もさらに磨きをかけ、甲子園に戻って、昨年に続いて初戦を突破した。
記憶している方も多いだろう。昨年夏の甲子園1回戦、広島新庄(広島)相手に9回2死まで0対2でリードされていたが、緒方が逆転サヨナラ3ランを放って劇的勝利をつかんだ。「スーパー1年生」として横浜に入学して夏の甲子園デビュー戦で、いきなり主役になってみせた。あの背番号6が、2年生となった今年も初戦で躍動した。
昨年同様、1番遊撃でスタメン出場すると、3回に先制適時二塁打を放ってみせた。4打席で3度出塁。8回には2死走者なしから死球で出塁してダメ押し点に貢献した。守っても三遊間深いゴロを軽いフットワークで捕球し、強肩でアウトにするなど見せ場もつくった。今夏の神奈川大会では打率.538をマークして甲子園に乗り込み、初戦は2打数1安打1打点。力を十分に出した。
マウンドで2失点完投勝利を挙げた杉山 遥希投手(2年)も、緒方同様、昨年夏に甲子園デビュー。2人ともに大きく成長した姿を見せてチームを2年連続初戦突破に導いた。
対戦相手の三重の背番号6、こちらは1年生で166センチ、55キロの田中 聡真遊撃手。三重大会は背番号16で7番遊撃として6試合に出場。打率.526を残したが、甲子園デビュー戦は3打数無安打とほろ苦いものとなった。横浜の緒方のように打席ではド派手なデビューこそできなかったが、守備ではイレギュラーバウンドのゴロを体でとめてしっかりアウトにするシーンもあり、強豪チームで1年からレギュラーを奪っていることに納得できた。
横浜・緒方、三重・田中、2人とも決して「大型」ではないが、センスあふれる遊撃手として、大きく成長してほしい。
(記事=浦田 由紀夫)