亘理・伊具・大河原商vs築館
6年ぶりの快挙!亘理・伊具・大河原商の3校連合が初戦突破
<第104回全国高校野球選手権宮城大会:亘理・伊具・大河原商8-1築館>◇9日◇1回戦◇[stadium]仙台市民[/stadium]
春はともに戦った柴田農林が敗れた直後、亘理・伊具・大河原商のナインがグラウンドへ向かった。相手は昨夏の1回戦を突破している築館。試合序盤、主導権を握ったのは3校連合だった。
初回、失策と安打で2死一、二塁の好機をつくると、打席には5番・中畑 大和(伊具3年)。しぶとく左前に運び、二塁走者が先制のホームを踏んだ。さらに2回、2死満塁で3番・片田 陵月(大河原商3年)が2点適時打を放ち加点すると、4番・長尾 拓磨(伊具3年)にも適時打が飛び出し4対0。クリーンアップの活躍で大きなリードを奪った。
一方、先発の小島 大輝(大河原商3年)は球の出所が見えづらい独特なフォームで初回から築館打線を翻弄する。初回は1死二、三塁のピンチを背負うも、4番・澤口 颯(3年)を変化球で空振り三振、5番・久我 陸斗(2年)は直球で見逃し三振に仕留めると、雄叫びをあげながらベンチへ戻った。3回に味方の失策で1点を失うも、4回は変化球を武器に3三振を奪う快投。5、6回も0を連ね、勝利が見えてきた。
3回以降、築館の2番手・狩野 颯汰(3年)の前に1安打と抑え込まれていた打線は7回、息を吹き返す。中畑の適時三塁打などで4点を加え、リードは7点に。その裏、小島が簡単に2死を奪うと、最後は澤口の飛球を中堅手・八島 渉夢(伊具3年)がつかみゲームセット。3校の選手が入り乱れ、喜びを爆発させた。
夏の宮城大会で連合チームが勝利するのは、2016年の本吉響・気仙沼西(岩出山に11-0で勝利)以来、6年ぶり。3校それぞれの選手が支え合い、殊勲の白星を手にした。大河原商は小島、片田が投打の中心として躍動。伊具は長尾、中畑ら3年生が結果を残した。亘理は7回に2点適時二塁打を放った三浦 颯太(1年)、攻守にわたる好プレーが目立った齋藤 竜希(1年)の1年生コンビが奮闘したほか、ベンチに入った控えメンバーが終始大きな声を出し続けていた。
2回戦では東北生文大高と激突。次は「夏2勝」の快挙を目指す。
(取材=川浪 康太郎)