東海大静岡翔洋vs科学技術
東海大静岡翔洋が攻守に力を示して快勝
タイムリー二塁打を放った東海大静岡翔洋・新納君
昨夜来の雨で、試合そのものがどうなるのかと思われたが、予定より3時間強遅れということで始まることとなった。この夏は選手権大会が新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となって、各都道府県で独自の夏季大会が開催されることになっている。静岡県の場合は、先週から開催されたが、少しでも感染リスクを下げるという目的もあって、試合は7回制で開催されることが発表されていた。
7回の試合ということで、この日のように朝からの雨でも昼前に止む予報が出ていた場合、開始時刻を遅らせてでも開催できるというメリットもあるとも言えそうだ。
試合開始は11時30分を過ぎていたが、その後の予報では以降は大丈夫だという判断である。
試合は、力で上回る東海大静岡翔洋は、初回から積極的に攻めた。初回はまず、二死満塁から6番伊藤幸希君の右中間二塁打で2点を先取。これで、完全に自分たちの試合の流れに持って行った東海大静岡翔洋は2回に9番ながら、「当たったらスタンドに運ぶだけの力はある」という原君が左越2ランでリードを広げる。
さらに3回にも伊藤君の右越ソロから打線が爆発して、新納君の右越二塁打などでこの回4点。
結局、試合としては5回コールドゲームで東海大静岡翔洋がねじ伏せた。
科学技術としては、初回には2番横山君が安打盗塁と攻め立て、3回には4点リードされながらも3番山崎君のタイムリーで1点を返したものの、そこまでだった。
結果的には大差の試合になったものの、東海大静岡翔洋の原俊介監督は慎重だった。「前の試合では、あと一本がなかなか出なかったので、そこを反省して練習してきました。実戦を意識して、どういう打撃をしていくのかというところでしたが、初回の伊藤の二塁打なんかはその成果が出ました」と評価していた。ことに、4回に代打で起用した松田君が安打を記録したことに関しては、「いつも、よく振っていましたから、どこかで起用してあげたいと思っていました。結果を出してくれて盛り上がった」と、ベンチもその努力を認めていたことにも喜んでいた。
やはり、素材的には恵まれている東海大静岡翔洋の選手たちである。今回のコロナの影響で、全員で揃って練習できたのは6月以降になってしまったということではあるが、攻守にソツのなさは十分に示した。
力の差は否めない展開に放ったものの、科学技術も今現在の中で自分たちのやれることは精一杯示したと言っていいのではないだろうか。とんでもない失策などで崩れていくという展開ではなかったことは、チームとしてきちんと練習を積んできた証明にもなったと言ってもいいのではないだろうか。
(取材=手束 仁)