鹿児島実vs鹿児島商
復活の「伝統の一戦」に快勝!・鹿児島実
鹿児島実の1点目のホームイン
鹿児島実と鹿児島商。ともに鹿児島球界の盟主の実績がある古豪である。特に鹿児島商は戦前から鹿児島をリードしてきた老舗だが、近年は低迷が続き、甲子園は07年センバツを最後に遠ざかっており、近年は県大会8強にも勝ち残れない時期が続いた。
鹿児島実と鹿児島商が県大会で対戦するのは10年秋の決勝戦以来、8年半ぶりとなる。スタンドは平日にもかかわらず、年配のオールドファンや春休みの野球少年らが大勢足を運んでいた。
先制したのは鹿児島実。立ち上がり二死一二塁とすると、5番・叶朋大(3年)のライト前タイムリーで先制した。
3回には無死満塁から併殺間と暴投で2点を追加。5回には4番・吉木涼晴(3年)のセンター前タイムリーと好機をものにしてジリジリと点差を広げた。
7回にも4番・吉木がライトオーバー2点タイムリー二塁打を放つなど打線がつながり、打者10人で4点のビッグイニングを作った。
先発の左腕エース・福留大志(3年)は鹿児島商打線に長打を許さず、7回一死まで被安打4と好投。松元空蒼(3年)がリリーフして付け入るスキを与えなかった。
準々決勝まで4試合連続逆転勝ちしてきた鹿児島商だったが、鹿児島実の前に三塁を踏めず、攻守に精彩を欠いた。
(文=政 純一郎)