東播工vs三木
両投手が好投も東播工が接戦を制す!
好投を見せた先発の岡崎(東播工)
選抜甲子園決勝と時を同じくして、春季兵庫県大会地区予選の東播工と三木の試合は始まった。秋はお互いにブロック予選は勝ち抜いたが、東播工は2回戦で、三木は1回戦でそれぞれ敗れており、上位進出に向けてお互いに負けられない一戦となった。
東播工の先発は背番号1の左腕・岡崎。オーソドックスな左腕で、驚くような球威もある訳ではないが、自分の間合いでピッチングができる投手だ。緩急も効果的に使うことができており、一塁ランナーが出た時の牽制や間の使い方もそつなくこなす。
前半の5回を1失点と、試合を作れる投手であることをうかがわせる投球を見せた。
対する三木の先発・大野も負けていない。やや上体の開きがあり、変化球の抜け球もあったが、それを補えるだけの直球の切れがある投手だ。味方のエラーなども絡み5回までに2失点を喫するが、粘り強い投球でしっかりとゲームメイク。ピッチングを上手くまとめる技術を感じさせた。
両投手の好投で、前半を終えて得点は2対1。非常に引き締まったゲーム展開となった。
粘りの投球を見せた先発の大野(三木)
後半に突入しても、両投手は崩れる気配を見せない。お互いに出塁は許すものの決定打は許さず、スコアボードには「0」を並べていく。試合は2対1のまま、最終回に突入した。
9回表、三木は二死からランナーが出塁して二、三塁とチャンスを広げる。この一打逆転の場面で打席に立つのは、1番・松尾。外寄りの速球を叩いたが、打球は力なくレフトに上がり、ゲームセット。万事休すで東播工が2対1で勝利した。
勝った東播工は、これで春季兵庫県大会本戦への出場を決めた。次は第1代表の座を懸けて昨秋ベスト4の社との対戦となるが、この試合で見せた粘りの野球を、次の試合でも見せたいところだ。
(取材=栗崎 祐太朗)