試合レポート

日大鶴ヶ丘vs都立清瀬

2015.03.21

日大鶴ケ丘・岩田が無四球1安打完封勝利!8回コールドで本選出場!

日大鶴ヶ丘・岩田投手

 日大鶴ヶ丘・総合グラウンドで行われた一次予選第21Aブロック決勝戦。

 投打かみ合い7対0の圧勝で予選21Aブロックを突破し日大鶴ヶ丘本選へ出場を決めたゲームを振り返る。

前週の都立調布南とのブロック初戦が対外試合初だったという昨年夏の覇者日大鶴ヶ丘率いる萩生田博美監督に試合前チームの状態について聞くと
「チームは全然仕上がっていない、この間のゲームも固かった」
そうは言ったものの投打しっかりかみ合った試合を見せてくれた。

 日大鶴ヶ丘の先発は公式戦2戦目の登板になるという背番号11・岩田 優太(2年)。

「試合前から真っ直ぐで押していこうと決めていました」その言葉通り、長身から角度ある速球を投げ込み都立清瀬打線を寄せつけず、初回を無得点。

 後攻の日大鶴ヶ丘ベンチは初回から明るく、まさにエンジン全開であった。都立清瀬・先発は左腕の阿曽 裕樹(3年)、球は非常に走っていると見えたが、1番・井上 洸喜(2年)が外寄りの球をジャストミートした打球は右中間に飛ぶ二塁打を放ちチャンスメイク。
2番若生 裕太がしっかり犠打を決め、3番・小野 慧太(3年)が四球を選び一死一、三塁から昨夏の甲子園経験者、昨年12月には東南アジア遠征の選抜メンバーであった4番・西田 賢太(3年)が三ゴロを放ち三塁走者・井上が本塁突入するも都立清瀬が堅守を見せこれは得点ならず。だが、昨夏の甲子園経験者である5番・山岸 哲也(3年)が左中間へ二塁打を放ち先制、1対0とした。

 3回裏は足を絡めて相手を揺さぶり、チャンスで安打を放ち2得点。4回裏も単打を3本集め追加点、
4回裏終了時点で日大鶴ヶ丘が4対0とリード。反撃したい都立清瀬だがテンポよく投げてくる日大鶴ヶ丘・岩田の前に初球を簡単に見逃してしまい凡打が続いてしまった。

 6回裏、日大鶴ヶ丘の攻撃は2番・若生 裕太(3年)、相手守備を揺さぶり一塁側へプッシュバントを決めた。無死一塁から3番・小野は三塁側へ犠打を決め、一死二塁から4番・西田が中飛で倒れるも5番・山岸がこの日2打点目となるタイムリーを放ち5対0、続く6番・羽根 龍二(2年)も右中間へ二塁打を放ち6対0とした。ここで決定的な得点が入った。

 日大鶴ヶ丘・岩田は都立清瀬を8回一死までパーフェクトピッチング、ここまでくると抑え込むかと思ったが都立清瀬、5番・阿曽が中前へ打球を放ちこれを二塁手・若生が捕球し一塁へ送球するも内野安打となり岩田のパーフェクトピッチングはならなかった。だが都立清瀬に後続が続かず無得点に終わった。

2015年度 春季高校野球大会 特設サイト
【ひとまとめ】2015年の全国各地の高校野球を占う!


4番西田賢太(日大鶴ヶ丘)

 試合を決めにかかりたい日大鶴ヶ丘。8回裏、都立清瀬はここでエースの阿曽を諦め、右横手の増田 敦貴(2年)にスイッチ。流れを持っていきたい増田だったが2死球と相手にチャンスを与えてしまい一死一、二塁から4番・西田が左中間へ二塁打を放ちコールドゲーム成立。日大鶴ヶ丘が7対0で都立清瀬を破り本選出場を決めた。

 試合後、日大鶴ヶ丘萩生田博美監督は
「秋から春まで投手力が不安でした、今日は背番号2ケタの選手が多かったのは投手に経験を積ませる意味でも守りができるオーダーにしたから。守りが安定してそのリズムを攻撃に繋げられたのは良かった。岩田は前回の試合でもこれだけ投げることができるということがわかり、今日も抑えて本選に向けてメドが立ちました。本選はディフェンス面で崩れないようにしたい」

 先発の岩田 優太は「制球はあまりできなかったので70点ぐらい、捕手の西田さんからは試合前「攻めの投球でいくぞ」と言われました。西田さんのリードを信じて投げました」笑顔で語ってくれた。

 本選へ出場する日大鶴ヶ丘は4月1日(水)、いきなり東亜学園との激突が決まった。主将の西田は「相手は関係ありません、苦しい試合になると思うがチャレンジャー精神で相手に向かっていきたい」と意気込みを語ってくれた。1回戦屈指の好カードから目が離せない。

(文・高校野球ドットコム編集部

2015年度 春季高校野球大会 特設サイト
【ひとまとめ】2015年の全国各地の高校野球を占う!

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.04.26

【春季四国大会逸材紹介・高知編】2人の高校日本代表候補に注目!明徳義塾の山畑は名将・馬淵監督が認めたパンチ力が魅力!高知のエース右腕・平は地元愛媛で プロ入りへアピールなるか!

2024.04.26

【奈良】智辯学園が13点コールド!奈良北は接戦制して3回戦進出!<春季大会>

2024.04.26

今週末に慶應vs.横浜など好カード目白押し!春季神奈川大会準々決勝 「絶対見逃せない注目選手たち」!

2024.04.26

【春季奈良県大会】期待の1年生も登板!智辯学園が5回コールド勝ち!

2024.04.26

古豪・仙台商が41年ぶりの聖地目指す! 「仙台育英撃破」を見て入部した”黄金世代”が最上級生に【野球部訪問】

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.23

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.24

春の埼玉大会は「逸材のショーケース」!ドラフト上位候補に挙がる大型遊撃手を擁する花咲徳栄、タレント揃いの浦和学院など県大会に出場する逸材たち!【春季埼玉大会注目選手リスト】

2024.04.23

【春季埼玉県大会】地区大会屈指の好カードは川口市立が浦和実を8回逆転で下し県大会へ!

2024.04.22

【和歌山】智辯和歌山、田辺、和歌山東がベスト8入り<春季大会>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.23

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.05

早稲田大にU-18日本代表3名が加入! 仙台育英、日大三、山梨学院、早大学院の主力や元プロの子息も!

2024.04.02

【東京】日大三、堀越がコールド発進、駒大高はサヨナラ勝ち<春季都大会>

2024.04.12

東大野球部の新入生に甲子園ベスト4左腕! 早実出身内野手は司法試験予備試験合格の秀才!