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藤川球児氏 母校・高知商で高校生に熱い火の玉メッセージを送る!

2020.12.17

藤川球児氏 母校・高知商で高校生に熱い火の玉メッセージを送る! | 高校野球ドットコム
ソーシャルディスタンスを保っての報道陣質問に答える藤川 球児さん

 243セーブ・163ホールド・935回3分の1で1220奪三振をマークした「火の玉ストレート」でファンを沸かせた阪神タイガースばかりでなく、MLBや四国アイランドリーグplus・高知ファイティングドッグスでも貴重な足跡を残し、今年惜しまれつつ引退した藤川 球児さんが12月15日(火)母校である市立高知商(高知)を訪問した。

 全国的な冷え込みに見舞われた朝8時半、岡崎 伸二校長、徳弘 菜香生徒会長(3年)、大崎 怜奈クラス評議員長(3年)。さらに高知市立城北中時代の恩師である上田 修身野球部監督、高校時代の恩師である正木 陽教頭の出迎えを受けた藤川 球児さんは、まずは会議室で徳弘さん、大崎さんの歓迎の言葉と、この秋にクラスで分担して作成された藤川さんの投球をモチーフにした巨大パネル(縦5.4m×横7.2m)の作成に対し「仲間がこのパネルを分担して作ってくれたことで、みんな個々の自覚が出てむちゃくちゃプラスになったことがあると思う。その題材として自分がなれたことがすごく誇らしかった」と深い感謝を表明。

 その上で「大学受験でも大学に入って何をするか考えておけば、受験を頑張れるのと同じように、目標のもう1個先に何をするかをみんなに伝統として与えてほしい」と「僕もプロ野球に入ることが目標で、実際にプロ野球に入ってからむちゃくちゃ大変だった」実体験も交えつつ、先への目標を説いた。

 その後、代表生徒が体育館、残る生徒がオンラインで参加したセレモニーで巨大パネルと初対面した藤川さんは「大きいなぁ~」と感嘆の声を漏らし、あいさつでは「このパネルの言葉『ぜったいへこたれるな あなたの勇気をありがとう』が自分が引退試合まで投げる上での支えになった」とこのパネルが自らの大きな原動力になっていたことを明かした。

 なお、藤川さんはセレモニー前に行われた報道陣との質疑応答でも様々な金言を披露。「(2015年に)僕が独立リーグでチャレンジした高知での半年間は、高校3年生のみなさんが中学1年生だった世代。阪神タイガースでの時間より、そのチャレンジが時間をかける後輩たちにダイレクトに伝わってくれた、見せられたことが嬉しい」とMLBからの再生の場所に高知ファイティングドッグスを選んだ真意を述べた上で、最後に高校球児をはじめとする高校生たちへのメッセージを聞かれると以下のようにエールを残してくれた。

 今後は「今までより活動を広げる中で、責任も生じてくる。ユニフォームを脱いだので、野球の後輩だけでなく世の中へ向けて明るさ、楽しさ、チャレンジする姿を伝えたい」と意気込んだ藤川さん。高知商、高知市、高知県、四国をルーツにする現代の偉人が「自分を通して橋渡しをしていく」から、どのような背中・道筋を世間に見せていくかが楽しみでならない。

[page_break:藤川 球児さんから高校球児、高校生たちへのエール]

藤川 球児さんから高校球児、高校生たちへのエール

 甲子園が中止になった時、野球部の先生たちがリーダーシップを取っていた場面があったと思いますが、それと同じように(他の部活含め)先生方も責任感を感じていて「生徒たちにどうしてあげればいいのか。今こそ自分が引っ張らなくてはいけない」と生徒たちの心をつかまえて最後の大会に臨んだ状況があったと思います。

 先生たちがものすごく大変な状況、どうしていいのか解らない状況の中で「やらなければならない」と自分の決断で行動したのはすごく勇気がいること。僕がはその先生たちの決断をすごく尊敬しているし、自分自身もそのようにしてお世話になった。どんな指導方法でも一番大変なのは現場の先生。子どもたちの責任を背負うのはむちゃくちゃ重たいんですよ。

 だからこそ僕は高校生たちに向かって「決断は迫らない。でもどんな方向に進んだとしても人生は明るい。選んだ人生は1個しかないから後悔なんてないんだよ」ということは言いたいですね。

(記事=寺下 友徳

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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