みんなも大好きな『炭酸飲料』との付き合い方とは？

炭酸飲料は過剰に糖分をとりやすいので注意が必要

炭酸飲料との付き合い方

　これから気温が高くなり、暑くなるこの時期は練習後などに喉ごしがスカッとする炭酸飲料を飲みたいと思うことがあるかもしれません。しかしアスリートにとって炭酸飲料は身体にさまざまな影響を及ぼすことが懸念され、チームによっては「炭酸飲料は飲んではいけない」と決められているところもあるかもしれません。

　一番心配されるのが糖分の取り過ぎです。「SugarStacks」というウェブサイト（http://www.sugarstacks.com/）ではさまざまな食品に含まれる糖分を角砂糖（1個3～4g程度）に換算して写真で表しています。たとえばコーラ350mlの中に含まれる糖分は約39gであり、これは角砂糖9～10個分の糖分を含むことになります。また冷たい飲み物は温かい飲み物よりも甘さを感じにくく、炭酸の刺激によって舌の感覚も鈍ってしまうといわれています。

　ほとんどの炭酸飲料は冷やして飲むため、炭酸飲料を常飲していると、気づかないうちに糖分を摂り過ぎてしまうおそれがあります。炭酸飲料を飲みすぎるとペットボトル症候群（急性糖尿病）を引き起こしやすくなるだけではなく、カルシウムの吸収を阻害するリン酸の影響も懸念されます。「炭酸を飲むと骨が溶ける」といわれるのは、リン酸の影響によるものであるといえます。

　一方、糖質を含まない炭酸水そのものは飲料として飲むと血管を拡張させて血流量を増やし、疲労物質の代謝・分解のサイクルがより早く進むことや、ケガをして組織が再生されるために必要な栄養素や酸素がより多く送り込まれることなど、さまざまなメリットが指摘されています。

　過剰に飲みすぎると膨満感から食事量が減ってしまうことがありますが、少量であれば食欲増進にもつながり、胃腸の運動を活発にすることによって便秘の改善などにも効果があるといわれています。糖分の取り過ぎには注意が必要ですが、たまの気分転換やご褒美代わりに飲むことは、リフレッシュ効果も望めますので上手に活用しましょう。