長野日大vs松商学園
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昨夏の決勝カードは継続試合を制し、長野日大が松商学園に雪辱!大屋が力投
継続試合を制した長野日大
<第104回全国高校野球選手権長野大会:長野日大6-3松商学園(継続試合)>◇13日◇1回戦◇[stadium]上田県営[/stadium]
7月12日に[stadium]長野県営上田球場[/stadium]で行われた長野大会2回戦・長野日大vs松商学園の一戦。
昨夏の長野大会決勝と同一カードとなり、大きな注目を集めたが、5回のグラウンド整備が終わったところで、雨天による中断となり、6回以降は翌日(13日)行われる「継続試合」適用となった。長野の夏の大会での継続試合の適用は、この試合が初となった。
松商学園は初回に、2番・鈴木湧陽(2年)が中前安打で出塁。二盗で1死二塁とすると、3番市川蔵人(2年)の適時打で1点を先制。
その裏、長野日大も、松商学園の先発・大塚舜生(2年)の立ち上がりを攻め立てる。
2四球と2番小山壱(1年)の右前安打で満塁とすると、5番鈴木類(2年)、6番中島龍之介(1年)の適時打で2対1とする。
栗原英豊(松商学園)
先発の大塚に代わった2番手・齋藤新太(2年)は、守備での交錯による負傷により、打者1人投げたところで降板。この間に長野日大は1点を追加。
ここで急遽、松商学園のエース栗原英豊(3年)がマウンドに上がる。
「いきなりの登板で動揺がありました」と振り返る栗原から、8番玉井洸成(1年)が適時打を放ち、4対1と長野日大がリードを広げる。
このまま一気に攻め立てたい長野日大は2回にも、3四球で走者をためると、6番中島の適時打で1点を追加。
3回には、2四球で2死一、二塁とすると、4番青木翔の適時打で6対1と突き放す。
松商学園は4回に、1死一塁から、8番栗原の二塁打で1点を返すも、長野日大のエース大屋快(3年)が要所で踏ん張り、流れを譲らない。
試合は、5回終わって、6対2と長野日大がリードのまま、グラウンド整備に入ったが、突然の雷雨により試合が中断。
ここで、長野の夏の大会では初となる「継続試合」が適用された。
試合中断の様子
そして翌13日、6回表から試合が再開。
前日、宿舎でミーティングを行い、気持ちを切り替え継続試合に挑んだ松商学園は、大屋の立ち上がりを狙う。
先頭の9番吉水真斗(3年)が中前安打で出塁。続く1番三本木義将(3年)も右前安打で続き、無死一、三塁とチャンスを広げると、2番鈴木湧の犠飛で1点を返す。
大屋快(長野日大)
前日から好投をみせる長野日大の大屋は、
「昨日投げて、相手バッターの特徴や対応方法が分かったので今日は思い切って投げられました。ピンチの場面では持ってる力を出しきって投げることができました」と、前日3安打を打たれた3番・市川を内野ゴロに打ち取り、追加点を与えない。
松商学園のエース栗原も、
「昨日宿舎に帰ってから(捕手の)前田とフォームの確認を行ったり、気持ちの切り替えもできました。今日は打者に対しても、落ち着いて自分らしいピッチングができたと思います」と、6回以降は無失点投球。
しかし、松商学園打線はその後、好機をつくれず、試合は6対3で長野日大が勝利した。
昨夏の決勝で、2対7で松商学園に敗れた雪辱を晴らした長野日大が3回戦へと駒を進めた。
試合後のコメント
■長野日大・松橋将之監督のコメント
「(継続試合は)初めての経験でしたが、去年の夏の決勝でも、(松商学園に)6、7、8、9回の後半に5点を取られたので、12個のアウトを取る難しさを選手たちも分かっていました。ランナーが出ても、丁寧にアウトを積み重ねていこうと話し、選手たちが集中力を切らさずに粘り強く戦ってくれました」
■松商学園・足立 修監督のコメント
「昨日は宿舎に帰ってから色んな話をして、今日の継続試合に臨みました。6回の開始早々に取った1点は選手たちが精いっぱいやってくれた証だと思っています。雨が降って流れが変わることはよくありますが、変えてやれませんでした。全てにおいて選手の力を引き出してやれることができなくて申し訳なく思っています」
■松商学園・塩原聖也キャプテンのコメント
「悔しいです。あっという間の高校野球生活でした。でも、チームの雰囲気だったり、自分たちがこれまで築いてきたものを出せた試合だったと思っています。今年は2年生の力を借りて戦ってきたチームだったので、来年はもっと強いチームになって、帰ってくると信じています」
(取材=安田未由)
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