東山vs福知山成美

（東山）

　2019年選抜に出場した福知山成美対東山の秋季京都府高等学校野球大会2次戦の試合は予想外の結果となった。

　福知山成美は春の選抜に出場。一回戦で負けはするものの、ベスト8まで進出した筑陽学園相手に3対2と善戦。春夏連続出場を目指した夏は準々決勝で敗れてしまうものの、ここも[stadium]甲子園[/stadium]に出場した立命館宇治に10対9と善戦。秋季大会一次戦も全勝で勝ち抜くなど勢いと実力が伴っていた。

　対する東山はBブロック予選決勝で西城陽に敗戦し、敗者復活戦で北嵯峨を破り、なんとか二次戦進出を果たしていた。

　この両チームの試合は思ってもみない展開となった。

　先攻だった東山は1番安田がいきなりセンターオーバーの三塁打でチャンスメイクすると、続く2番坪井がセンターへ犠牲フライを放ち、打者2人であっさり先制。

　続く2回にもヒット3本で1死満塁のチャンスを作った東山はここも2番坪井が今度はライトへ犠牲フライを放つ。

　追いつきたい福知山成美だが、3回までヒットでランナーは出塁するも、後続が続かず、東山先発渕田から点を奪うことができない。

　得点を奪えない以上、これ以上の失点は防ぎたい福知山成美だったが、4回には4本のヒット、そのうち2本が二塁打と集中打され、この回だけで3失点。5回にはヒットと四球で出塁したランナーを東山2番坪井に右中間への三塁打を打たれ、2失点。

　福知山成美にもチャンスは訪れた。5回裏に5回表の途中から登板していた8番中田、9番福島の連打で、無死一、二塁のチャンスを作るも、1、2、3番の上位打線が連続で凡打となり、得点を奪うことができない。

　6回の表の東山の攻撃は止まらない。4番吉田、5番福島の連打で無死一、三塁とすると、6番北尾の犠牲フライで8点目。三振と四球を挟んだ後に、9番国分が走者一掃となる左中間への三塁打で10点差となる。その後1番安田の際にはバッテリーミスで国分が生還。11対0とさらに点差を広げる。

　2点は取らなければコールドゲームとなってしまう6回裏の福知山成美の攻撃だったが、4番、5番が連続でショートゴロに倒れると、最後は6番森本が三振に倒れ、試合終了。11対0のコールドゲームで東山が勝利しベスト8一番乗りとなった。

　勝った東山は2番坪井が2安打5打点、4番吉田、5番福島が3安打1打点と中軸の攻撃が機能し、先発渕田が与四死球1、被安打6、奪三振5と要所を締める投球で相手を寄せ付けなかった。　

(文：編集部）