鹿屋工vs出水
攻守かみ合い、快勝・鹿屋工
エース田中 秀幸(鹿屋工)
守備でリズムを作り、中軸の連打で先制し、我慢の時間をしのいで中押し、ダメ押しでコールド勝ち。鹿屋工はオープニングゲームを理想的な展開でものにして、幸先良いスタートを切った。
「うちは守備からリズムを作るチーム。初回に野手が打球に触れたことで、地に足をつけて野球ができた」と吉田 公一監督。
打たせて取る投球が身上のエース田中 秀幸(2年)が立ち上がりで3者連続内野ゴロに打ち取り、野手がしっかりさばいたことで落ち着いて野球ができた。7回までに、投手も含めて17個のゴロがあったが、ノーミスで守り切れた。9安打されながらも、3回の1失点で切り抜けられたのは、エース田中を野手陣が堅守で盛り上げたことが大きい。
打線は初回にいきなりチャンスを作り、3番・川畑 翔平(2年)、4番・福園 大煕(1年)、5番・川畑 陸(1年)の中軸トリオが3連続タイムリーで3点を奪って先手を取った。
2-4回と我慢の時間をしのぐと、5-7回は打線がつながり、最後はこの日3安打と当たっていたリードオフマン寺田 芳生(2年)のレフト前タイムリーでコールド勝ちした。
守備でも打撃でも「しっかり数をこなせたことが活かせた」と福永 和貴主将(2年)。8月の地区大会で敗れて以降、守備ではノックの数、打撃では振り込みの数を増やして、自信を持って大会に臨むことができた。
8年前に鹿児島で秋の九州大会があった時は、鹿屋工が出場している。グラウンドの入り口にはその時の記念碑があり、部員たちは毎日それを目にして練習に励む。「今度は自分たちが、九州に行って記念碑を建てる」(福永主将)ことをこの秋の第一目標に掲げる。それに向けて好発進ができた。
(文=政 純一郎)