帝京vs城西大城西
帝京が7回コールド勝ち!1年キャッチャー・石川が好リード
今大会、全てコールド勝ちを収めている帝京が8対0の7回コールドで準々決勝に駒を進めた。
帝京打線は一回から爆発した。1番・水上がセンター前ヒットで塁に出ると、2番・阿部の犠打、伊藤が死球を受ける。一死1、2塁で4番・松本がレフト前に安打を打ち、水上がホームに還り、先制点を入れた。
その後、木下のフォアボールを含め、9番の石川まで5者連続出塁で5点を追加した。ここで、城西大城西先発・保坂をマウンドから下ろした。
2回には、先制タイムリーを放った松本が三塁打を打つ。透かさず木下がレフトに犠牲フライを打ち、さらにリードを広げた。6回には松本がこの日2本目となる三塁打を放つ。さらに木下が二塁打を打ち、ダメ押しの8点目を追加した。
投げては2年生の石倉、木部が完封リレーを見せた。エース・伊藤を再び温存し、勝ち進んだ。
帝京は今大会、エースの伊藤拓郎を含め6人のピッチャーが登板している。
打力の高さはもちろん、帝京の強さを支えているのは多彩な投手陣とも言える。
この投手陣をリードするのは1年の石川亮。
6月中旬から試合で常時マスクを被るようになり、先輩投手陣をリードする。夏の大会が始まり、背番号は18ながらも全試合フル出場している。
6人のピッチャーをリードする上で大切にしていることは冷静さ。個性のある6人のピッチャーの投球スタイルを覚え、その日の調子を踏まえ、リードを組み立てていく。
「それほど難しいことではないですよ」と答える石川には1年生とは思えない落ち着きが見える。
また、石川は「スタメンでのびのび出場できているのも先輩方のおかげ。野球をやらせてもらっているという気持ちです」と話す。
三振を狙って取るためにはピッチャーにワンバウンドでも良いから思いっきり投げてもらわなければならない。そのボールを後ろに逸らさないために、先輩たちにショートバウンドを投げてもらい、球を止める練習に付き合ってもらってきた。
一方、1年生という事で注目をされていることも感じている。
1年生とは思えない度胸を持った石川亮は、今年の帝京の強さのカギとなっている。
次の準々決勝の相手は修徳と世田谷学園の勝者となる。
「調子は良い」と話す、エース・伊藤の登場なるか。今日、4打数3安打、2本の三塁打を放った4番・松本含め13安打8得点を誇る打線が再び爆発するか。
甲子園まで帝京はまだ止まることはできない。
(文=編集部)