Interview

目指すは世界一!代表候補の座を射止めた6人の逸材たち

2024.05.03


スピードスター・山田悠生、3拍子揃った松澤蒼が野手陣を牽引!

日本野球といえば、スモールベースボール。足を生かした細かな野球で世界を相手に戦ってきた。今回のブロンコ代表の選考会でも、駆け抜けとツーベースのタイムを計測するなど、スピードは重要な要素としてチェックしていた。

そのスピードという部分に置いて、アピールに成功していたのは羽田ポニー・山田悠生。
一塁駆け抜けで3.83秒をマークすると、実践練習のなかでもランニングホームランを記録。見ていてもスピード感のあるプレーが印象的だったが、「できる限りのことをやろう」と意気込み、俊足を生かしたプレーで候補選手の座を掴んだ。

決して最初から足が速かったわけではないということだが、小学生の時に親から指導してもらったことで、走力は磨かれたという。
「腕を真っすぐ振ることだったり、足を前に出したりすることを教わりました。あとは小学校の時、休み時間に走ったりすることが多かったので、自然と足は速くなりました」

もちろん、足だけを武器にしているわけではない。「水平にスイングしてミートさせる」というバッティングで、出塁することを心掛けている。来る国際大会に向けても、「ランナーがいなければ自分が出塁し、チャンスの場面なら1本出して、バッティングで盛り上げたい」と打撃でチームに貢献することを誓った。

その山田と同じく走力が光り、今回の候補選手に入ったのが、市原ポニー・松澤蒼だ。

選出されたときは「ちょっとびっくりしました」という松澤だが、一塁駆け抜けは3.55秒を記録。山田以上の脚力を披露した。「(足は)元々自信を持っていた」という実力をいかんなく発揮したというところだろう。

選考会ではピッチャーもやっており、走攻守バランスの良いプレーを見せていた松澤。そのなかでもバッティングにこだわっているという。
「自分の足を生かせるように、逆方向へのバッティングを意識しています。グリップから振り出して、水平にバットを振ろうとしているのですが、まだバットが重たくて振れなくて。だから最後に手先で操作してしまって、引っかけるケースが多いです」

バットの重さばかりは、練習のなかでバットを振り込んで慣れるしかない。ただ、まだ中学に進学したばかりで、体の成長期もこれからだ。きっと乗り越えられる壁だろう。今回出場するアジア大会はその壁を越えるきっかけになるだろう。

「色んな地方から選手が集まると思いますが、仲良くしたいですし、チームの勝利に貢献できるように頑張りたいです」

メンバーが限られている中、連戦を勝ち抜くのに、松澤のような選手は大事だ。どんな形でチームに貢献するか。

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この記事の執筆者: 田中 裕毅

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