【春季和歌山大会】21世紀枠センバツ出場・田辺が逆転勝利! エース寺西は自己最速141キロ
5回裏に同点打を放った山本結翔(田辺)
<春季和歌山大会:県立和歌山商4-7田辺>◇14日◇2回戦◇紀三井寺運動公園野球場
今春の甲子園に21世紀枠で出場した田辺が初戦を突破した。
「最近は思い通りに投げられていなかったので、この試合で不安はあった」という先発の寺西 邦右(3年)だが、初回から自己最速の141キロをマークするなど、快調な投球をみせる。
その寺西に対して県立和歌山商は序盤から攻勢を仕掛ける。2回表に二死二塁から8番・福本 悠陽(3年)の中越え適時二塁打で先制すると、同点に追いつかれた直後の3回表には主将で4番の永倉 克将(3年)が左前適時打を放ち、再びリードを奪った。
「厳しいボールも外野まで飛ばされたので、相手は振れていたと思います」と語った寺西。センバツに出場した田辺と耐久以外にも力のある公立校が多いのが和歌山県の特徴でもある。
前半こそ劣勢に立たされた田辺だが、1点を追う5回裏に一死一、三塁から主将の3番・山本 結翔(3年)の左前適時打で追いつくと、なおも二、三塁のチャンスで4番・山本 陣世(3年)の左前2点適時打で勝ち越しに成功。打線がつながった田辺はこの回に5点を奪い、試合の主導権を握った。
寺西は後半も県立和歌山商の反撃に遭い、10安打を浴びながらも4失点完投。結果的に5回の5得点が効いた試合となった。
センバツを終えてから選手たちに燃え尽きる様子はなく、さらにモチベーションは上がっているようだ。「満足してスカスカになるのかなと思ったら、甲子園で勝ちたいに変わりました」と田中格監督は言う。
田中監督の長男である大心ら15人の新入生を迎えてさらに活気づいている田辺。夏の甲子園で勝利するという目標に向かって、さらなる強化を図る。