試合レポート

【春季東京都大会】聖パウロ学園の3番・川畑、4番・山下が勝負強さを発揮して逆転勝利

2024.04.05


6回に適時打を放った聖パウロ学園・川畑柚斗 

<春季東京都高校野球大会:聖パウロ学園7-4拓大一>◇4日◇2回戦◇スリーボンドスタジアム八王子

1回戦で都立の強豪・都立城東を破った拓大一と、昨年春ベスト8の聖パウロ学園の一戦は、点の取り合いで試合が始まった。

1回、聖パウロ学園は、2死満塁から6番・伊村 和輝内野手(3年)の四球で押し出し。7番・星野 優翔捕手(3年)の右前安打で、さらに2点を追加した。

聖パウロ学園の先発は背番号10の原田 翔奈冬投手(3年)。昨夏まではエースだったが、同じ3年生の宮川 聖治投手(3年)が台頭して、エースナンバーを譲っていた。それだけに期するものがあったようだが、それが力みにつながった。

1回、拓大一は1番・本多 将大内野手(3年)が二塁打を放つと、3番・西方 優太外野手(3年)の左前安打に、内外野のエラーが重なり、この回2点を返す。2回も2死一、二塁から4番・高橋 龍斗(2年)の中前安打に、聖パウロ学園の中堅手・山下 星信外野手(3年)のエラーや連携のミスが重なり、2人が生還して、拓大一が逆転した。「ミスが続きディフェンス陣が浮足立っていました」と聖パウロ学園の勝俣 秀仁監督は言う。ここまでミスが重なると、勝つのは厳しいが、聖パウロ学園は打撃が好調だ。

拓大一の先発、背番号10の菅原 敬介投手(3年)は、2回以降は聖パウロ学園打線を抑えていた。5回、聖パウロ学園は4番で主将で中堅手の山下から攻撃が始まった。「自分がエラーしてしまって、メンタルの状態が低くなってしまいそうでしたが、切り替えて、絶対勝つぞという気持ちでいました」と山下は言う。その山下の二塁打でチャンスを作ると、6番・伊村も三塁打を放って同点に追いつく。

さらに6回は、1死二、三塁から3番・川畑 柚斗内野手(3年)の右前安打で勝ち越し、4番・山下の左前安打でさらに1点を追加した。

聖パウロ学園の先発・原田は、3回以降は立ち直り、調子が良かった昨年の春を思い出させるような好投をする。

8回、聖パウロ学園は、1番・山本 晴航がこの日3本目の安打となる左前安打を放ち、犠打や敵失で三塁に進み、3番・川畑の右犠飛で1点を追加して、試合を決めた。

拓大一は30年前にセンバツに出場した強豪だが、近年は結果を出せないでいた。それでも昨夏はベスト16に進出するなど、復活の兆しをみせている。2年生が多いチームだけに、今後が注目される。

聖パウロ学園は、2年続けての夏のシードを目指し、日大豊山と対戦する。「チーム一丸となって戦いたいです」と主将の山下は、力強く語った。

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この記事の執筆者: 大島 裕史

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