試合レポート

【春季東京都大会】 明大八王子の木村が初登板で11奪三振の好投、校名変更初の試合に勝利

2024.04.05


明大八王子・木村景吾

<春季東京都高校野球大会:明大八王子8-1穎明館(8回コールド)>◇4日◇1回戦◇スリーボンドスタジアム八王子

穎明館は1982年に創立。明大八王子は2年後の84年に明大中野八王子として創立し、40周年となる今年から明大八王子と改名した。この試合は、校名変更後最初の試合となるが、もともと「明八」と呼ばれていただけあり、椙原貴文監督は、「特に変わりはありません」と語る。

登録メンバー11人の穎明館は背番号3の藤橋 明日磨投手が先発。対する明大八王子は、この大会で初めてベンチ入りを果たした背番号16の3年生・木村 景吾投手が先発した。

「高校に入って、まっさらなマウンドに上がるのは初めてです」と言う明大八王子の木村は、1回こそ安打と四球の走者を出したものの、3つのアウトを全て三振で切り抜けると、2回以降は快調な投球。「この冬、変化球のコントロールを意識して練習しました」と、力のある直球に、カーブ、カットボールなど変化球を制球良く決め、危なげのない投球をする。

1回、明大八王子は、穎明館内野手の好守もあり2死となったが、内野安打の3番・小薗 卓也外野手(3年)が、相手内野陣の失策もあり二塁に進み、4番に入った上原 和玖(2年)の左前安打で生還し、1点を先制した。その後も満塁のチャンスがあったが、1点止まり。2回も満塁のチャンスを作ったものの得点が入らない。

3回は1死二塁から7番・村田 晃毅捕手(2年)の二塁打で明大八王子は1点を追加したものの、突き放せない。穎明館は、失策がありながらも、要所は締めているとも言える。

5回も明大八王子は1死満塁のチャンスを作り、1番・木下 夏葵内野手(2年)の中前安打で2人を還し、ようやくリードを広げた。

穎明館は7回、二塁打で出塁したこの回先頭の3番・一村 颯が、三塁に進んだ後、明大八王子の木村が投球動作に入った後、つまづいたような形でボークになり、1点を返す。それでもその裏、明大八王子は、1死満塁から3番・小薗、4番・上原の連続適時打で3点を追加。8回も小薗の中前適時打で1点を挙げて、8対1の8回コールドが成立した。

穎明館は、好守を見せる場面もあった。4失策は痛かったが、11人全員が試合に出て健闘した。

対する明大八王子は、公式戦初のベンチ入りで初登板の木村が、2安打、11奪三振の好投で8回を投げ切った。翌日には都立文京との2回戦が控え、試合が続くだけに、1人で投げ切ったのは大きい。その一方でこの試合の残塁は17。決めきれないもどかしさが残った。椙原監督は、「これが現状です。秋と変わっていない。先が見えません」と厳しい表情で語った。雨で試合が延期になったため、すぐに2回戦を迎える。試合を経験しながら、チーム力を引き上げていくしかない。

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この記事の執筆者: 大島 裕史

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