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大化けの予感、創志学園・中野に無限大の可能性【センバツ・輝きを放った逸材たち】

2024.03.27


写真はイメージです

<第96回選抜高校野球大会:山梨学院4-0創志学園>◇26日◇2回戦◇甲子園

敗れはしたが、創志学園(岡山)の背番号11の質のいい投球フォームが、頭にこびりついて離れない。

3点ビハインドで迎えた3回途中から甲子園のマウンドへ。創志学園の2枚看板の1人として注目していた147キロ右腕・中野 光琉投手(3年)が登板した。185センチ、74キロ。いかにも細身の体だが、全身を目いっぱいに使って投げるフォームに将来性を感じた。

左足を大きく跳ねるように上げると、体全体でリズムをとるようにリリースへと向かっていく。跳ね上げた左足がリズムを先導しているようだ。

さらに、右腕を高く上げて真上から振り下ろしている。高いリリースポイントから繰り出される直球には角度がつき、低めに決まったときは惚れ惚れするような球筋になる。この日の最速は138キロだったが、指にかかった速球は簡単に打たれる感じはしなかった。3.2回59球を投げ、4安打3三振無失点。走者を出しながらでも失点は許さなかった。昨年秋の公式戦で防御率1.33、54回を投げて55三振を奪った怪腕ぶりは見せてくれたと思う。

「秋は立ち投げで投手らしいフォームではなかった。下半身の使い方を見直して、そのトレーニングを行った。少しずつ指のかかりは良くなっている。最速147キロを出したのは昨秋の中国大会初戦。あの時は本当に調子が良かった試合だったが、あの感覚を当たり前にして投げられるのが夏の目標です」

変化球もカーブ、スライダーなどに加え、スプリット、フォークなどの落ちる球もある。角度のあるフォームだけに、この落ちる球をマスターすれば、かなりのレベルに達する可能性がある。

1年秋から本格的に投手に転向したというから、まだまだ伸びしろを感じる。この秋のドラフトに向けて、夏までの大きな成長に期待したい。

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この記事の執筆者: 浦田 由紀夫

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