Interview

宮崎の中学から東海大相模へ! スーパー中学生・三渡琢真は超実戦派左腕!

2024.03.15


三渡琢真投手

宮崎県都城市で活動を行う都城旭ヶ丘硬式野球クラブは、毎年7月から3月までしか活動を行わない中学硬式野球チームだ。シニアやボーイズとは違い、特定の連盟に所属はしておらず、中体連の軟式野球部を引退した選手たちが集まり、高校進学までに硬式球に慣れることを目的に活動を行っている。こうしたチームは宮崎県内に10チームほどあり、週末には大会やボーイズ、シニアとの練習試合も行い、選手たちは研鑽を積んでいる。

この都城旭ヶ丘硬式野球クラブに所属する選手の一人が、左腕の三渡 琢真投手だ。三股町立三股中学校では、宮崎県大会2回戦で日章学園中学に敗れ7月に引退となったが、「高校野球までに少しでも硬式球に慣れたい」と都城旭ヶ丘硬式野球クラブに入団。最初は軟式球との違いに戸惑いもあったが、現在では「指にかかりやすく、自分には硬式球が合っていると思う」と自信を口にする。

「一番自信を持っているのは制球力で、右バッターへのインコースを強く投げられるところ、緩急を使って試合を作れるところが持ち味だと思っています。憧れているのは今永 昇太投手(シカゴ・カブス)です」

小学校時代から、地域では目立つ存在だったという。6年生時には福岡ソフトバンクホークスジュニアに選抜され、三股中学でもエースとして活躍。また打撃にも自信を持っており、中学通算20本塁打を放つなど投打でチームを牽引した。

球速はまだ測定したことはないというが、切れのあるボールをコーナーにビシビシ投げ込み、またスライダーやカーブ、チェンジアップといった変化球も精度が高い。昨秋、神宮大会で活躍した星稜のエース・佐宗 翼(2年)や、横浜高からプロ入りした杉山 遙希(埼玉西武3位)といった実戦派左腕とイメージが重なり、高い総合力が魅力だ。

チームを指導する浅井俊博監督も「(球速は)130キロは優に超えていると思いますし、変化球も良いです。完成度が高く、性格も本当に良い子なので高校でも活躍してくれると思います」と太鼓判を押す。

だが三渡は、中学校3年間で最も成長した点に精神面をあげる。
「3年間で技術的にもすごく成長できたと思いますが、一番伸びたなと思うのは人間性の部分です。先生からも、トレーニングでめげたり学校生活で何かあったらダメと毎回言われていたので、注意しながらやってきました。これからの高校野球生活でも活かしたいと思います」

高校は、神奈川県の強豪・東海大相模へと進学予定だ。2021年夏に原俊介監督が就任して以降、同校はまだ甲子園出場はない。三渡は「原政権初の甲子園出場」に向けて強い思いを口にする。
東海大相模さんはレベルが高いので、まずはそこに食らいつけるように基礎をしっかりと身につけ、自分から行動できる積極性のある人間になっていきたいと思います。そして1年の夏からベンチ入りをして、最終的には頼れるエースとして甲子園出場を掴みたいと思います」

東海大相模の投手陣は、ドラフト候補の左腕・藤田 琉生投手(新3年生)に、伸び盛りの 新2年生右腕・福田 拓翔投手などがおり、学ぶことも非常に多いはずだ。 遠く離れた神奈川の地で、どんな成長をみせるか注目だ。

三渡琢真投手の投球フォーム

◆三渡琢真(みわたり・たくま)宮崎県生まれ。少年野球チーム・三股ブルースカイで野球を始め、小学校6年生の時には、福岡ソフトバンクホークスジュニアに選出される。三股町立三股中学校では、軟式野球部に入部し最高成績は宮崎県大会2回戦。引退後は硬式球に慣れるため、都城旭ヶ丘硬式野球クラブに入団。今春より東海大相模進学予定。
身長175センチ・体重72キロ。左投げ左打ち。中学通算20本塁打。

*****
三渡琢真投手の特集は、高校野球ドットコムの公式YouTubeチャンネルでも配信中!
『東海大相模、神村学園…強豪校進学ばかりの宮崎県の“異色”中学野球チームに密着』

★YouTube『高校野球ドットコムチャンネル』がリニューアルオープン!★
毎週金曜18時公開! MCに栗崎祐太朗が再登板!
チャンネル視聴はコチラから

<関連記事はこちら>
◆【都城旭ヶ丘硬式野球クラブ】活動期間わずか9カ月でも名門校へ続々進学! 驚異の中学野球チーム
◆【一覧】23年度 スーパー中学生リスト
◆中学日本代表7人輩出・ポニーリーグ強豪チームの進路がスゴい! エースは大阪桐蔭、遊撃手は山梨学院など甲子園常連校に続々進学!
◆【侍ジャパンU-15 代表選手一覧】
◆140キロ超の快速右腕などが活躍、日本代表を目指した中学の逸材たち
◆将来性豊かなポニーリーガーたちが大熱戦、九州・沖縄勢の躍進が目立ったポニーセンバツ大会

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.07.18

桐光学園16強進出! 継続試合も「学校に戻り対策を練った」法橋が投打に活躍、スクイズ失敗直後にタイムリー「なんとしてもカバーしたかった」【神奈川大会】

2024.07.18

花咲徳栄、エースが「ほぼストレートだけ」で1イニング三者連続三振!148キロ右腕・上原堆我が夏に見せた進化【埼玉大会】

2024.07.17

長野8強決定!松商学園、長野日大、東海大諏訪、佐久長聖などが勝ち上がる【2024夏の甲子園】

2024.07.18

向上が3年ぶりのベスト8!2回裏に同点本塁打で勢いづき、藤沢翔陵を圧倒

2024.07.17

【全国注目シード校・成績速報】神奈川では2校が4回戦で姿を消す、大阪、島根ではシードに明暗、昨夏初戦敗退の智辯和歌山はコールド勝ち【2024夏の甲子園】

2024.07.14

甲子園通算19度出場・享栄が初戦敗退 1点差でまさかの敗戦【2024夏の甲子園】

2024.07.13

四国の夏を盛り上げる逸材20名! 全国注目の四国BIG3から「東大野球部か医者か」の秀才、名門・池田の小さな大エースまで【逸材選手リスト】

2024.07.15

ノーシード・二松学舎大附が2戦連続で延長戦を制す【2024夏の甲子園】

2024.07.13

モイセエフ擁する豊川、初の夏の甲子園へ戦力向上中! カギは超高校級スラッガーの前、投手陣は急成長 センバツの雪辱をはたすか!?【注目チーム紹介】

2024.07.15

プロ注目153キロ右腕が3回戦で姿消す 好リリーフ見せるもあと1点及ばず【2024夏の甲子園・兵庫】

2024.07.08

令和の高校野球の象徴?!SJBで都立江戸川は東東京大会の上位進出を狙う

2024.06.30

明徳義塾・馬淵監督が閉校する母校のために記念試合を企画! 明徳フルメンバーが参加「いつかは母校の指導をしてみたかった」

2024.06.23

大阪桐蔭が名門・日体大に1勝1分け! スター選手たちが快投・豪快弾・猛打賞! スーパー1年生もスタメン出場 【交流試合】

2024.06.23

プロ注目の大阪桐蔭・徳丸が大学生相手に決勝アーチ!直近3週間5本塁打と量産態勢!2年ぶり夏甲子園へ強打者の勢い止まらず!

2024.06.28

元高校球児が動作解析アプリ「ForceSense」をリリース! 自分とプロ選手との比較も可能に!「データの”可視化”だけでなく”活用”を」