【関西地区高校・大学監督人事】天理の名将・中村良二氏が大阪学院大に、後任は天理大6連覇指揮官! 近大、関大、立命大なども監督交代!
天理監督時代の中村良二氏
このオフには関西のアマチュア野球界で多くの監督交代人事があった。その中でも話題になったのが天理(奈良)の監督交代だろう。
昨年末限りで退いた中村良二監督に代わって、新たに就任したのが藤原忠理監督。天理OBで、高校3年生の1983年に捕手として夏の甲子園に出場した。その後は奈良産業大(現・奈良学園大)、ニコニコドーでプレー。現役引退後は奈良産業大と天理大の監督を務めた。
天理大では阪神大学リーグで6連覇中。広島・森浦 大輔投手(天理出身)や、ロッテ・友杉 篤輝(立正大淞南出身)などを育てた。中村前監督から引き継ぐのは、天理大の時と同じ。高校野球の指導経験はないが、天理大を常勝軍団に成長させた手腕に期待が高まる。
天理大の新監督には三幣寛志氏が就任。昨年まではコーチとして藤原監督を支えていただけに、スムーズに新体制がスタートしていることだろう。
一方、天理を去った中村前監督は2月10日付で関西六大学の大阪学院大の監督に就任。10年ぶりに大学球界に戻ることになった。
大阪学院大は昨秋のリーグ戦前に米澤秀典監督が辞任。前田拓也コーチが監督代行を務めてリーグ戦を戦ったが、勝ち点0の最下位に終わった。
こうしたチーム状況の中で、近鉄、阪神で11年プレーし、高校、大学で指導実績のある中村監督が就任したことは再建の追い風となるだろう。大阪学院大が所属する関西六大学リーグは、4連覇中の大阪商業大を筆頭に強豪揃いだが、優勝争いに加われるようなチームになれるか。
大学野球では関西学生リーグの監督が3人も交代した。関西大では小田洋一監督が新監督に就任した。関大一から関西大に進み、4年生の時は主将を務めた。卒業後は大和銀行でプレーし、引退後は大和銀行でコーチ兼マネージャーを務めた。その後、2002年に大阪産大附(大阪)のコーチに就任。翌年から監督になると、2005年春に甲子園初出場した。14年からは関西大のコーチとなり、早瀬万豊前監督を支えていた。
今年は、ドラフト1位候補の最速153キロ左腕・金丸 夢斗投手(神港橘)を擁し、注目を集めることになるだろう。新監督の手腕にも期待したい。
近畿大では、田中秀昌前監督に代わって、光元一洋監督が就任した。広島商(広島)では3年春の1992年に主将として甲子園に出場した実績を持つ。近畿大では2年生時に全日本大学野球選手権で準優勝。4年生では主将になり、大学日本代表として日米大学野球大会に出場するなど、大学球界の内野手として活躍した。卒業後は松下電器(現・パナソニック)に入社。2000年の日本選手権で優勝を経験し、現役引退後もコーチとしてチームを支えた。
2014年から近畿大のコーチに就任。同年から指揮を執っていた田中前監督をサポートしていた。関西大の小田監督と同じく、コーチとしての指導歴が長いため、順調に新チームをスタートさせていることだろう。
立命館大では、後藤昇前監督に代わって、片山正之監督が就任した。立命館大では捕手として2度のリーグ優勝に貢献。卒業後はトヨタ自動車でプレーし、引退後はコーチや監督を務めた。
監督を退いた1998年からは、社業に従事しながら中京大中京の外部コーチとして指導に当たっていた。関西大や近畿大とは違って、大学野球の指導歴のない新監督ということもあり、チームカラーが大きく変わる可能性がある。この春4年生になる長屋 峻大投手(浜松開誠館)や竹内 翔汰外野手(創志学園)といったドラフト候補がいるチームをどのように導くだろうか。
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