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「新規格バット」「投手への声掛け制限」「走者なしの2段モーションOK」…高野連が’24年の高校野球特別規則を発表!

2024.02.10


写真はイメージ

日本高校野球連盟は9日、2024年シーズンの高校野球特別規則を発表した。

2023年度からの大きな変更点は、以下の3点。

1 金属バットが新規格に完全移行
2 「タイムの制限」の 一部追加と改正
3 「投手の投球姿勢」と 「反則投球の取り扱い」の削除

金属バットは以前より周知されており、各校が今シーズンから新しい規格のものを使用する。昨年までの規格は公式戦では使用できなくなる。

タイムの制限には、こう書き加えられた。

(1)内野手(捕手を含む)が投手のもとへ行ける回数を、1イニングにつき1回1人だけとする。
① 伝令が投手のもとに行ったときは、内野手(捕手を含む)が投手のもとへ行った回数に数えない。
② 投手が交代したとき、最後の準備投球の後に内野手(捕手を含む)が投手のもとへ行けば、内野手(捕手を含む)が投手のもとへ行った回数に数える。
③ タイブレークに入った場合も同様とする。

伝令も含め、マウンドに内野手が2人以上集まることができるのは、1試合3回まで(延長戦はそれまでの回数に関係なく1イニング1回まで)で変わりはない。だが、これまで制限がなかった内野手(捕手を含む)1人がマウンドに行って投手に声をかけることを、1イニングにつき1回1人だけとすることが加わった。

これにより、例えば、捕手がタイムをとってマウンドに行って投手に声をかけた場合は、同じイニングでは他の内野手も含めて1人だけがマウンドに行くことはできなくなる。

日本高野連では、「当該規則の主たる目的は試合のスピードアップ。高校野球の魅力の1つは、時間制限のないスポーツの中でもスピーディーな試合運びで、その一投一打が、選手たちの成長や感動を野球ファンに与えてくれていることです。しかし近年、内野手(捕手を含む)が投手のもとへ頻繁に行くケースが散見されるようになりました。MLBはじめNPB、アマチュア野球界も試合時間短縮、ボールゲームの原点回帰に向かっています。高校野球においても、その原点回帰の視点に立ち、本規則改正とし、社会人・大学野球と同じ運用にすることとしました」と加盟校への説明文に記し、社会人野球、大学野球と同じ運用になった。

なお、1試合に3回まで使える伝令などを使ってのタイムは、残りの回数があるならば、1イニングに複数回使っても差し支えない。

「投手の投球姿勢」と「反則投球の取り扱い」については、2018年度の規則改正で、走者がいない時に、いわゆる二段モーションで投げてもペナルティーを課せられなくなったが、高校野球では特別規則に従来通りの旨を記載してきた。日本高野連では当初、「高校野球は裾野が広く、また、主大会がトーナメント方式であり、打者が初めて対戦する投手が多いとの理由から、投球姿勢に制限を設けた」としていたが、「相応の期間が経過したことに加え、昨今のテクノロジーの進化で、大学・社会人・プロをはじめとした他の上位カテゴリーの投手の投球フォームを参考にする投手が増えています。高校野球においても、投手の投球姿勢を公認野球規則通りとしました」と2つの項目を削除し、ペナルティーを課さないことを決めた。

これによって走者がいない場合は、いわゆる二段モーションをしても、反則投球はとられないことになる。走者がいる際は、投球中に止まればボークとなる。これは従来の野球規則通り。

高校野球特別規則2024年版は、日本高野連のHPで確認できる。

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この記事の執筆者: 田中 裕毅

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