冬休みとディトレーニング【セルフコンディションニングお役立ち情報】
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休み期間中はオフシーズンに鍛えたものを失わないように工夫しよう
年末年始やお盆休み、テスト期間などによって全体練習がしばらく休止している時はトレーニングに費やす時間が短くなったり、しばらく休んだりすることがあると思います。適度な休みはトレーニング効果を高めるためにも必要不可欠なものですが、続けてきたトレーニングを一時中断、もしくはある一定期間行わないことによって今まで積み上げてきたトレーニング効果が部分的、あるいは全体的に失われてしまうことを専門用語で「ディトレーニング」と言います。ディトレーニングはケガをしてしばらく練習やトレーニングから離れている時などにも見られることがあります。
ディトレーニングによる生理学的な影響は、トレーニングを継続していた期間や選手個人の熟練度にもよりますが、主に持久力と筋機能に変化が見られると言われています。一週間から10日間ほどの短い期間であれば顕著な筋力低下は見られませんが、持久的なパフォーマンスはなだらかに低下する傾向があります。これが長期(4週間以上)にわたると、持久的な体力要素とともに筋肉量や筋力が低下していくようになります。
ディトレーニングの影響を受けないためには、トレーニング強度を維持したままトレーニング量を減らす高強度トレーニングや、普段とは違った環境、方法などを用いるクロストレーニングなどを採用することが勧められています。冬休み期間は環境が整えば、何度か短時間で高強度のトレーニングを行ったり、いつもとは違ったスポーツなどを行ったりすると今まで継続してきたトレーニング効果を維持することにつながります。年末年始の休暇期間でもあるため、休むときは休む、トレーニング効果を維持するために体を動かす、といったように心身のリフレッシュをはかりながら、来るべきシーズンに備えていきましょう。
文:西村 典子
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