ご飯のお供を活用しよう【セルフコンディションニングお役立ち情報】
卵かけご飯は食べやすく、糖質とタンパク質を同時に摂ることができる
選手の皆さんはさらなるパフォーマンスアップを目指して、日々トレーニングに励んでいることと思いますが、トレーニングとともに食事についても意識して食べるようにしているのではないでしょうか。食事の基本的な考え方としては、体に必要な栄養素をバランス良くとることですが、それと同時にハードな練習で消費されるエネルギー量を補う必要があります。どれだけ栄養バランスに優れていても、必要量が不足するとせっかくトレーニングを積み重ねていても、筋肉量がなかなか増えないといったことも考えられます。筋肉をつけるために必要な栄養素はタンパク質がメインとなりますが、タンパク質と糖質(炭水化物)を組み合わせた食事は筋線維を太くするために欠かせないものであり、糖質が不足してしまうと筋肉の分解が進んでしまうため、糖質も積極的にとる必要があります。
高校野球選手にとって練習のある日に必要な摂取カロリーは4500kcalとも5000kcalとも言われていますが(体格や個人によって変わります)、実際にこれだけの量を食べるためには相当量のご飯を食べる必要があります。お茶碗一杯のご飯はおよそ140g(235kcal)、どんぶり飯のご飯はおよそ240g(403kcal)と考えると、ご飯も毎食一杯ではとても間に合いません。ご飯をおかわりしながら二杯、三杯と食べるためには、主菜となる肉や魚などのおかずを準備することに加えて、ご飯が進むような付け合わせの食材もぜひ準備してみましょう。一杯目はおかずと一緒に食べる、二杯目はご飯が進む付け合わせとともに食べる、三杯目は食べやすいように工夫して食べることも食事量を増やすことにつながります。
二杯目の付け合わせには、ご飯にかける「ふりかけ」や、海苔(乾物、瓶詰め)、かつお節に醤油を少し垂らしてご飯にのせる「おかかご飯」、梅干しやちりめんじゃこ、鮭フレークや明太子、ツナマヨなど、おにぎりの具材を参考にすると準備しやすいと思います。このときにタンパク質を含むものを意識して取り入れると、糖質とタンパク質を同時に摂取することができます。
三杯目の食べやすく工夫するということについては、卵を使った卵かけご飯や、納豆などを一緒に食べることでズルズルとした感触が食べやすさにつながります。しっかりと噛むことは大切ですが、スルッと口に入りやすいという点では食べやすいと思います。またあまり食欲がないときにはお茶漬けなどがオススメです。お茶漬けの素がなくても梅干し一つあれば「梅茶漬け」になりますし、塩昆布をいれると「昆布茶漬け」になります。毎食ごとにご飯を何杯も食べるのはむずかしいこともあると思いますが、付け合わせなどを上手に活用しながら二杯目、三杯目でもおいしく食べられるよう工夫してみましょう。
文:西村 典子
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