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日ハムドラフト2位の進藤 勇也が開幕マスクを狙う!高校時代に見せた「探求心」

2023.11.29


10月26日のドラフト会議にて日本ハムからドラフト2位で指名された進藤 勇也捕手(筑陽学園-上武大)、今月26日の新入団選手の披露イベントがエスコンフィールドで行われ、今年ドラフトで指名を受けた8選手がファンの前でプロでの第一歩を踏み出した。
そこで進藤は、「開幕マスクを狙っていきたい」と1年目から大きな目標を抱え、背番号は「33」に決定した。
世代NO.1捕手として呼び声の高い進藤。筑陽学園時代から捕手としてのスキルは非常に高かった。そんな進藤の高校2年生冬に取材したインタビューを再掲したい。高校生とは思えぬ語彙力、分析力がうかがえ、プロでの飛躍を予感させる。
(インタビュー初掲2019年1月5日)

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筑陽学園の正捕手を務める進藤勇也選手に独占インタビューを行い、入学後の道のりから神宮大会までを振り返っていただいた。
チームが慌てているときに、落ち着かせることが出来る捕手に
―― 神宮大会はお疲れ様でした。今日はよろしくお願いします!それではまず筑陽学園に入った理由から教えてください。
進藤勇也(以下、進藤) 勉強も部活の両立できるということで、その上にも繋がるかな思ったので入りました。普段はあまり時間はないのですが、授業中にしっかり聞いて、試験前に見直すことを心掛けてやっています。
―― いざ筑陽学園に入学してみると、先輩たちのレベルも高かったのではないでしょうか。
進藤 そうですね。キャッチャーとしてみたときに、まずピッチャーのボールも全然違いました。シートバッティングに入った時も、先輩方の打球を見てちょっと驚いて、シートノックも動きが全然違ったので、そこに驚きを感じました。
―― そんな中で、どんな課題を持って練習に取り組みましたか?
進藤 自分は、キャッチャーの全てのスキルを上げるようにしました。特に、スローイングの安定性と、あとフットワーク、すばやさを課題にもって練習して、あとバッティングも力強く振れるようにやっていこうと意識しました。
―― 今では江口監督も信頼していると仰っています。キャッチャーとしてどんなことを意識しながら練習や試合に臨んでいますか?
進藤 一番は、やっぱりピッチャーをリードしてやることを考えています。あと、チーム全体をまとめるのはキャプテン以外にも、キャッチャーも必要かなと思ってるんで、自分が慌てることなく、みんなが慌てているとき時にいかに落ち着かせるかを考えてやっています。ピッチャーの声かけもそうですし、周りへの声かけでも意識していますね。
―― 今、一番の自分の持ち味は何だと思うか聞いていいですか?
進藤 自分は、スローイングはある程度は投げられるようになってきたと思います。あとはピッチャーが投げたボールをしっかり止めるキャッチングと、ワンバンが来た時にミスをしないブロッキングも持ち味だと思っています。
―― 新チームが始まって最初の公式戦の福岡地区高等学校新人野球大会では、福岡工大城東に2回戦で敗れました。敗退後はメンバーのみで合宿を行ったそうですね。
進藤 遠征ではどれだけ勝ちたいか、勝ちたい気持ちが相手より上じゃないと試合でも勝てないからというのをとても言われました。一生懸命泥臭くやろうと言われたので、その通りに一生懸命に野球をやっていきました。
福岡工大城東に負けた試合は、声も全然出てなくて、一つのミスが負けに繋がっていきました。攻守交代も全力で行うように言われたので、自分は徹底するようにしています。
―― 大学の練習にも参加したと聞きましたが、レベルもとても高かったと思います。参加しての感想も聞いていいですか?
進藤 技術的なことになるんですけど、大学生のボールは球の質が綺麗で、手元で上がってくるって感覚が受けていてありました。どんな感覚で投げているのかを聞いて、それを(筑陽学園の)ピッチャー陣にも伝えて、球の切れを出していくように話しました。
また、大学生のキャッチャーとも話しをして、キレのあるボールをどんな風に止めるかということも聞きました。
これまでやってきた粘り強い野球を甲子園でも
―― そんな遠征の成果として、秋の大会では破竹の勢いで九州王者まで勝ち上がっていきました。印象に残っている試合はありますか?
進藤 自分は秋季九州地区大会の4試合が全部印象に残っています。初戦とか2回戦の興南戦とか、ずっと0対0行っていて、もちろん自分たちもピンチはあったんですけど、満塁のピンチをきっちりを抑えて、攻撃に流れをもっていけたことはキャッチャーとして印象残っています。
―― 九州王者として迎えた神宮大会のことも伺いたいと思います。ベスト4にも進出して、手応えを掴んだところもあったのではないでしょうか?
進藤 みんな緊張するかなと思ったんですけど、あまり緊張せずのびのびやれていたと思うので、そこは良かったかなと思いました。
ただ、課題もでました。(札幌大谷戦のような)全然打てないピッチャーが来た時に、どのように点を取るのかをしっかり考えて、対応していく力を身に付けないといけないなと思います。
―― それではここからは選抜甲子園に向けた質問になります。まずは、選抜甲子園に向けて取り組んでいきたいことがあれば教えてください。
進藤 まず個人としては、甲子園に向けてバッティングをもっと磨いていきたいと思います。また、やっぱり盗塁をされないようなキャッチャーになりたいので、そのためにこれから色んなトレーニングをやっていこうと思います。
―― チームとしては、当然やるからには優勝を狙ってくと思います。その為に、どんな戦いをしていきたいと考えていますか?
進藤 やっぱりこれまでやってきた、粘り強い野球を甲子園でもやっていくことですね。あと、体をもっと大きくすることはチームとしてやっていこうと思います。
―― 甲子園で対戦したいチームやバッターはいますか?
江原 大阪桐蔭とか、そういう名門と呼ばれているところとやりたいです。神宮大会に出ていたところだと、星稜は対戦が出来なかったのでやってみたいですね。
―― ありがとうございます。それでは最後の質問になるのですが、最終的にはやっぱり夏の大会が大きな目標になると思います。今イメージできる範囲で、最後の夏でどんな戦いをしたいか教えて下さい。
進藤 去年、夏の大会に出させてもらって経験した時に、暑さで体力を消耗してしまいました。粘り強く野球するためには、終盤の体力をつけないといけないと思うので、冬場の体力づくりを少しでも悔いが残らないように全員で出来ていけたらなと思います
(文=栗崎 祐太朗)

この記事の執筆者: 鎌田 光津希

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