News

オリックス「定番の補強法」ドラフト下位指名の社会人は今年も新戦力になれるのか?

2023.11.04


パ・リーグ3連覇を達成したオリックスは、10月26日に行われたドラフト会議において1位で横山 聖哉内野手(上田西出身)を一本釣り。2位から4位までも高校生を指名し、将来へ向けた「投資」を行う姿勢を見せた。彼らが来シーズンからいきなり1軍で活躍するのは現実的ではないかもしれない。だからといって来シーズンから1軍で戦力となりそうな、いわゆる即戦力を指名していないかというとそんなことはない。
5位・高島 泰都投手(滝川西ー明治大ー王子)、6位・古田島 成龍投手(取手松陽ー中央学院大ー日本通運)、7位・権田 琉成投手(上田西ー明星大ーTDK)と、下位指名では3人連続で社会人の投手を指名している。社会人出身選手を下位で指名するのは、もはやオリックスの定番となったといってもいい。過去10年のドラフト指名選手からも多くの活躍者が生まれ1軍の戦力となっている。

野手では杉本 裕太郎外野手(徳島商ー青山学院大ーJR西日本/2015年10位)がその筆頭だろう。2021年に初めて規定打席に到達すると、打率.301(478打数144安打)、32本塁打と大ブレークしホームラン王を獲得。その後も主力に定着した。その他では西野 真弘内野手(東海大浦安ー国際武道大ーJR東日本/2014年7位)、小田 裕也外野手(九州学院ー東洋大ー日本生命/2014年8位)、山足 達也内野手(大阪桐蔭ー立命館大ーHonda鈴鹿/2017年8位)がレギュラーではないが、それぞれ戦力となり3連覇に貢献した。
投手では阿部 翔太投手(酒田南ー成美大ー日本生命/2020年6位)が昨シーズン44試合の登板で防御率0.61と大ブレーク。今シーズンも49試合に登板し、防御率2.70と安定した投球を見せ、ブルペンを支えている。
今シーズンに入って躍進しているのが小木田 敦也投手(角館高ーTDK/2021年7位)だ。昨シーズンも16試合に登板し、防御率3.14と結果を残していたが、今シーズンは38試合の登板と倍以上に出場が増えた。その中でプロ初勝利を含む4勝0敗7ホールド、防御率2.19と成績を大きく伸ばした。

高島、古田島、権田の3人にとっても、下位指名から活躍した社会人出身選手が、チーム内に数多くいることは心強いだろう。この3人が来シーズン即戦力として1軍の舞台で活躍し、チームもパ・リーグ4連覇をつかむことができるだろうか。

この記事の執筆者: 勝田 聡

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.07.24

享栄、愛工大名電を破った名古屋たちばなの快進撃は準々決勝で終わる...名門・中京大中京に屈する

2024.07.25

まさかの7回コールドで敗戦...滋賀大会6連覇を目指した近江が準決勝で涙【2024夏の甲子園】

2024.07.25

【ポニー】春夏連覇を阻止して初優勝!筑後リバーズが夏の日本一に輝く

2024.07.24

2連覇ならず…浦和学院、頼みの投手陣が崩れ、春日部共栄に逆転負け

2024.07.25

センバツ覇者・健大高崎が決勝進出!天敵の前橋育英に6点差を追いつかれるも10年ぶり夏勝利!

2024.07.24

享栄、愛工大名電を破った名古屋たちばなの快進撃は準々決勝で終わる...名門・中京大中京に屈する

2024.07.20

伊集院の好左腕・新藤、終盤力尽き、鹿児島実に惜敗【24年夏・鹿児島大会】

2024.07.20

枕崎が1時間半遅れの試合でも集中力を発揮!堅守を発揮し、2年連続の8強!【24年夏・鹿児島大会】

2024.07.21

【中国地区ベスト8以上進出校 7・20】米子松蔭が4強、岡山、島根、山口では続々と8強に名乗り、岡山の創志学園は敗退【2024夏の甲子園】

2024.07.20

【夏の逸材123人成績速報】198センチ左腕、世代屈指のスラッガー、大分の県立に現れた150キロ右腕などドラフト候補が大活躍!北海道NO.1左腕がプロ志望を表明

2024.07.08

令和の高校野球の象徴?!SJBで都立江戸川は東東京大会の上位進出を狙う

2024.06.30

明徳義塾・馬淵監督が閉校する母校のために記念試合を企画! 明徳フルメンバーが参加「いつかは母校の指導をしてみたかった」

2024.06.28

元高校球児が動作解析アプリ「ForceSense」をリリース! 自分とプロ選手との比較も可能に!「データの”可視化”だけでなく”活用”を」

2024.06.27

高知・土佐高校に大型サイド右腕現る! 186cm酒井晶央が35年ぶりに名門を聖地へ導く!

2024.06.28

最下位、優勝、チーム崩壊……波乱万丈のプロ野球人生を送った阪神V戦士「野球指導者となって伝えたいこと」