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今年も逸材豊富!「2023 東北の大学生ドラフト候補」一挙紹介!

2023.10.19


東北には仙台六大学野球連盟、北東北大学野球連盟、南東北大学野球連盟の3つの大学野球リーグがあり、これまでに多くのNPB選手を輩出してきた。

昨年のドラフトでは日本ハム2位の富士大卒・金村 尚真投手(岡山学芸館出身)、ソフトバンク3位の東北福祉大卒・甲斐 生海外野手(登録名・生海=九州国際大付出身)、オリックス4位の東北福祉大卒・杉澤 龍外野手(東北高出身)が支配下指名を受けた。

3人ともルーキーイヤーから1軍の舞台を経験し、中日に育成1位で入団した八戸学院大卒・松山 晋也投手(八戸学院野辺地西出身)も6月に支配下登録され、終盤はセットアッパーを任されるなど新人離れした活躍を見せた。今年は3連盟の計12人がプロ志望届を提出。注目のドラフト候補生を紹介する。

仙台六大学の野手は注目遊撃手・辻本ら逸材揃い

東北の大学生候補の中で特に注目を集めるのは、「世代No.1遊撃手」の呼び声高い仙台大・辻本 倫太郎内野手(4年=北海)。最大の強みは守備力で、守備範囲の広さやフットワークの軽快さ、スローイングの正確さ、球際の強さ、どこを取っても一級品だ。大学日本代表として出場した国際大会では、二塁手や三塁手も無難にこなしている。

打撃面でもアピールを続けてきた。身長168センチと小柄な右打者だが、勝負強く、パンチ力も秘める。昨年の明治神宮大会、今年の全日本大学野球選手権では本塁打を放っており、大舞台での強さも証明済み。今秋のリーグ戦もフルイニング出場し、2本塁打、10打点と本領を発揮した。常に明るく、前向きな性格も魅力の1つ。仙台大の野手では初となる支配下指名、そして目標である上位指名を勝ち取りたい。

仙台大は右の強打者・三原 力亞外野手(4年=聖光学院)もプロ志望届を提出した。高校時代は3年夏に出場した甲子園で4番に座り、大学でも長打力を武器に活躍。3年春の東北学院大2回戦では1試合3本塁打を記録し、このシーズンは本塁打王に輝いた。その後の故障や打撃不振を乗り越え、今秋の東北福祉大1回戦では左翼席へ復活の本塁打。以前、「仙台大は辻本だけじゃないというところを見せたい」と話していた男は、辻本とともに吉報を待つ。

仙台六大学の野手では東北福祉大の和田 康平内野手(4年=埼玉栄)、笹浪 竜外野手(4年=函館大柏稜)も候補に名を連ねる。和田は恵まれた体格を持つ右のスラッガーで、今春のリーグ戦では打率.389、1本塁打とバットでアピール。リーグ戦通算本塁打はこの1本で実績こそ目立たないものの、オープン戦や紅白戦ではポテンシャルを存分に発揮してきた。笹浪は走攻守三拍子そろった左打ちの外野手で、2年春の新人戦で満塁本塁打を放つなどパンチ力も兼ね備えている。

仙台六大学の誇る実力派右腕3投手の運命やいかに

東北福祉大・北畑玲央

仙台六大学の投手では、東北福祉大の後藤 凌寿投手(4年=四日市商)、北畑 玲央投手(4年=佐久長聖)の両右腕に注目。後藤は昨年12月、北畑は今年6月の大学日本代表候補選手強化合宿に参加しており、ともに全国レベルの実力を誇る。

後藤は高校時代は、ほぼ無名ながら、大学では1年秋から台頭。3年秋は5試合、29回を投げ防御率0.00と実質エースの役割を果たし、最優秀投手賞に選出された。身長183センチと高身長で、重心の低いフォームから放たれる常時140キロ台後半、最速152キロの直球を武器に持つ。

甲子園経験者の北畑は大学でも実力を磨き、最速150キロの直球と精度の高い変化球を駆使した巧みな投球術を身につけた。特に大学ラストイヤーは2季連続で最優秀投手賞に輝くなど猛アピールした。

東北学院大・古谷 龍之介投手(4年=北星大附)も完成度の高い投手。先発で試合をつくる能力に長けており、東北福祉大、仙台大の「2強」相手にも、たびたび好投を披露した。今秋は2勝、防御率1.47とキャリアハイの成績を残し、奪三振もリーグトップの32個を数えてベストナインを受賞。自身の投球フォームや対戦する打者の特徴を徹底的に研究する、勉強熱心な投手でもある。

北東北はリーグ戦無敗の男と左腕3人がプロ志望

北東北は投手4人が「運命の日」を待つ。中でも、富士大・中岡 大河投手(4年=広島商)はリーグ戦通算12勝0敗、防御率1.26と安定した成績を残した。最速150キロの直球と多彩な変化球を織り交ぜ、テンポよくカウントが取れる。高校時代は最速130キロ台だった球速が大学で大幅に伸び、制球力も向上した。エースの座を受け継いだ1学年上の先輩・金村に続くことはできるか。

青森大の左腕・庄司 陽斗投手(4年=聖和学園)は185センチ、90キロと恵まれた体格の速球派左腕。150キロ近い直球を軸にした気迫あふれる投球が持ち味で、先発でも中継ぎでも通用しそうな逸材だ。ケガを乗り越え迎えた大学ラストシーズンは自己最多4勝を挙げてベストナインに選出され、有終の美を飾った。

青森中央学院大の林下 玲投手(4年=葛巻)、平間 優希投手(4年=柴田)はともに左腕。実績は少ないがポテンシャルと伸びしろを秘めており、林下は今秋のリーグ戦で6試合に中継ぎ登板し防御率1.74とアピールした。

全国でも輝いた最速153キロ右腕が指名待つ

東日本国際大・大山 凌

南東北は東日本国際大の右腕・大山 凌投手(4年=白鷗大足利)が唯一、プロ志望届を提出した。最速153キロの直球と6種類の変化球はキレがあり、フィールディングを含め総合力の高さが際立つ。リーグ戦では2年秋に防御率0.36、3年春に同0.35、4年春に同0.56と3度防御率0点台をマークするなど、圧倒的な数字を残してきた。

全国の舞台でも実力を示しており、昨年の全日本大学野球選手権では3戦3勝で15年ぶりの4強入りに貢献した。「ピッチャーが『豊作』と言われているが、その中でも上位でプロに行きたい」と意気込みを語っていたリーグ歴代屈指の好投手は、夢をつかむことができるか。

(取材=川浪康太郎)

この記事の執筆者: 田中 裕毅

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