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【秋季関東大会展望】作新学院7年ぶりの優勝へ充実の戦力!花咲徳栄vs横浜、専大松戸vs常総学院の強豪校同士のカードも見逃せない!

2023.10.18


栃木で開催される今年の秋季関東大会の組み合わせが決まった。センバツをかけたこの大会は毎年激しい戦いが繰り広げられる。そんな今大会の見所を前編・後編に分けて紹介していきたい。(10月21日~10月29日まで開催)

作新は不動のエース・小川が好調、打線も強力

小川哲平(作新学院)

優勝候補に推したいのは、作新学院。初戦の相手は明和県央帝京三の勝者になる。作新学院は1年生時から騒がれてきた147キロ右腕・小川 哲平投手(2年)の仕上がりが好調。栃木県大会準決勝、決勝戦も劣勢の状況からひっくり返した打線も脅威だ。

準決勝の國學院栃木戦で3ランを放った土井 雄一郎内野手(1年)など打者陣の能力も高い。7年前に優勝したときも地元・栃木の開催だった。

大エース・小川の好調、打線の強さ、後半勝負を仕掛けられる試合運び――。十分に優勝を狙えるチームだ。

明和県央は下級生の時から注目されてきた好遊撃手・安原 秀哉内野手(2年)が牽引する守備型のチームだ。そして、帝京三は山梨県大会でも接戦を勝ち抜いた試合運びが光る。

常総学院vs.専大松戸は5点勝負の展開か

専大松戸・梅澤翔大

常総学院(茨城1位)vs専大松戸(千葉2位)の一戦も注目度が高い。常総学院は新チーム当初こそ、打撃面で苦しんでいたが、勝ち進むごとに持ち味を発揮してきた。打線では武田 勇哉内野手(2年)、片岡 陸斗捕手(2年)など前チームからの経験者が牽引する。さらに140キロ後半の速球を投げ込む本格派右腕・小林 芯汰投手(2年)、同じく140キロを超える速球を投げ込む大川 慧投手(2年)がいる。

一方、専大松戸は147キロ右腕・梅澤 翔大投手(2年)、捕手に転向した中山 凱捕手(2年)のバッテリーが中心だ。梅澤は準々決勝の千葉経大附戦では8失点を喫したが、準決勝の千葉商大付戦で立て直し、7回2失点(7回コールドのため完投)の好投。復調を示した。打線は中山のほかにも、上位打線に好打者がそろっている。抜群のバットコントロールを発揮する土田 悠翔外野手(2年)、前チームから試合に出場し、俊足堅守巧打の三拍子揃った2番・清水 友惺外野手(2年)、パワフルな打撃が持ち味で、千葉経大附戦でサヨナラ打を放った4番水谷 南音内野手(2年)だ。

実力は拮抗しており、ある程度の点の取り合いも予想される。試合展開としては5点勝負の展開になるのではないか。

必見! 横浜vs.花咲徳栄

奥村頼人(横浜)

横浜vs花咲徳栄の一戦にも注目だ。両校は2018年の第100回記念大会でも対戦経験があり、強豪校同士の対決は大きく盛り上がりを見せそうだ。

横浜は1番阿部 葉太外野手(1年)、上位打線で起用されることも多い峯 大翔内野手(2年)、強肩強打の椎木 卿五捕手(2年)ら主軸野手がハイレベル。また、準決勝の東海大相模戦では、控え野手の活躍で逆転サヨナラ勝ちを収めており、選手層も厚い。何より劣勢になっても気持ちが折れない執念強さには恐ろしいものがある。

投手陣は本格派左腕・奥村 頼人投手(1年)がエース格として活躍。ただ絶対的な力量がないため、多くの投手を起用してきたが、失点数が多く、投手陣に不安を抱えているのが泣き所だ。

花咲徳栄・石塚裕惺

一方、花咲徳栄は投手陣のレベルが非常に高い。

和久井 大地投手(2年)、岡山 稜投手(2年)、 上原 堆我投手(2年)の本格派右腕3名、 左腕・額川 康一投手(2年)の4枚を揃える。入学当時から彼らの評価は非常に高かったが、順調に伸びてきている様子だ。一方野手では、来年のドラフト戦線で高校生野手としてトップクラスの評価を受ける大型遊撃手・石塚 裕惺内野手(2年)を中心に打線も実に強力だ。

お互い強力打線を誇り、県大会の試合運びを見ても、しつこさがある。5点以上を取り合う試合展開になり、試合時間は3時間を超えるかもしれない。高校野球ファンをワクワクさせる名カードになることを期待したい。

【後編:健大高崎が投打に充実も実力は拮抗! 白鴎大足利148キロ右腕・昆野など注目選手も登場【秋季関東大会展望・後編】につづく】

この記事の執筆者: 河嶋 宗一

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1 Comment

  1. 伴正光

    2023-10-18 at 6:14 PM

    文星OBですけど頑張って選抜に行ってください

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