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ドラ1は決定的か? 大阪桐蔭・前田がU-18期間で快投の連続

2023.09.04


高校生No.1左腕と評される大阪桐蔭の前田 悠伍投手(3年)は、夏の大阪大会では不調に終わり、悔しい投球になってしまった。今秋のドラフト1位候補ではあるが、スカウトにとってはドラ1にできる決め手のある試合が欲しいところだったが、前田は今回のU-18日代表で見事に結果を残している。

練習試合の早稲田大戦では最速145キロをマークし、タイブレークのイニングを除けば1回を無失点。変化球の精度も抜群だった。東京ドームで行われた大学日本代表との壮行試合では、2回を3奪三振。ドラフト候補に挙がる野手たちから三振を奪い、東京ドームに集結したスカウトへ猛アピールした。

そして、U-18W杯(台湾)のオープニングラウンド3戦目、3日のアメリカ戦では先発5.2回を投げて、8奪三振、無四球、無失点という「満点」の投球を演じた。そのインパクトはかなり大きく、ドラフト1位候補に入ったといってもいい。

この大会に入ってからの最速は145キロ。今年はドラフト候補に挙がる大学生左腕が多く、それと比べるとスピードはどうしても遅いが、制球の安定感、1球1球の出し入れ、高低の使い方、緩急の使い方、マウンド度胸は前田が上回っている。

大学生左腕のほうが出力が高いので、見栄えは大学生がよく感じてしまうものの、4年経った時、どちらがプロで勝ち星が多いか、内容のある成績を残しているかといえば、前田だといえるほど、スキルの高さが群を抜いている。

スーパーラウンド進出に大きく前進した日本。前田の登板はスーパーラウンド後になるが、さらなる快投を期待したい。

【U−18期間中の前田の最速・平均球速】

・早稲田大戦
最速145キロ
平均球速140.7キロ

・大学日本代表戦
最速145キロ
平均球速142.3キロ

・アメリカ戦
最速144キロ
平均球速139.95キロ
(※アメリカ戦では最速151キロが1球あったが、それまでの直球の球速と乖離があったため、誤作動と判断)

この記事の執筆者: 田中 裕毅

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