センス抜群の打撃&走塁に驚き、山形中央の背番号1を甲子園で見たい
第105回全国高校野球選手権山形大会は10日、1、2回戦が行われ、最速147キロ左腕のエース武田 陸玖投手(3年)を擁する山形中央が圧勝で初戦を突破した。初戦となった2回戦、左沢相手に5回コールドの15対3で圧勝。武田は投げても打っても、そして走っても大活躍だった。
最も目を引いたのは、第1打席での「走力」だった。左打席でフルスイングした打球が右中間最深部へ。その打球をみた武田は迷いもなく二塁をかけぬけ三塁へと到達した。二塁ベース手前付近から一気に加速を上げ、二塁から三塁へ向かう姿は「韋駄天」そのもの。足を武器にする選手かと思うほどの加速力だった。相手の外野守備のレベルも高くなかったとはいえ、楽々三塁へ到達する「スタンディング・スリーベース」だった。
コンパクトでありながら力強さのあるスイングにも非凡なものを感じたが、快足の持ち主でもあることも納得してしまった。投げては147キロを誇り、打撃センスがある。さらに足だけで「飯が食える」ような走力と、二刀流ならぬ「三刀流」プレーヤーを思わせる。
4月に行われたU-18日本代表選手強化合宿に参加した。その姿を見た馬淵監督が「ちょっと違う」と思わせた逸材と聞いていたが、それもうなずける。いかにも馬淵監督の目に留まるようなセンスのいい選手だ。
夏の甲子園で走り回る姿を見たくなった。