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センバツ出場の関東地区5校は、いずれも現役プロ野球選手を輩出

2023.02.06

センバツ出場の関東地区5校は、いずれも現役プロ野球選手を輩出 | 高校野球ドットコム
専大松戸時代の深沢 鳳介

 第95回記念選抜高校野球大会の出場校が発表された。今大会は記念大会で従来より4校多い36校が出場するが、出場校のOBにはプロ野球選手も数多い。

 関東地区からは山梨学院(山梨)、専大松戸(千葉)、健大高崎(群馬)、慶應義塾(神奈川)、作新学院(栃木)の5校が春のセンバツに出場する。

 いずれの高校も多くのプロ野球選手を輩出している名門校になる。昨年秋の関東大会を制した山梨学院のOBでは中日・垣越 建伸投手(山梨学院→2018年中日5位)が現役唯一のOBとなる。5年目を迎えるが、これまで1軍での出場経験はなく、今年は育成契約。2軍で結果を残し支配下登録を勝ち取りたいところ。昨シーズン限りで現役を引退し、現在はソフトバンクで2軍打撃コーチを務める明石 健志(山梨学院大付→2003年ダイエー4巡)も同校のOBだ。

 専大松戸は2010年代以降にドラフト指名選手を多く輩出している。その筆頭格が日本ハム・上沢 直之投手(専大松戸→2011年日本ハム6位)だろう。ドラフト下位指名からのプロ入りながら2度の2ケタ勝利をマークして通算61勝。日本ハムのエースとして今シーズンもチームを引っ張っていく。

 その他、このオフの現役ドラフトでヤクルトからオリックスへ移籍した渡邉 大樹外野手(専大松戸→2015年ヤクルト6位)、ソフトバンク・高橋 礼投手(専大松戸→専修大→2017年ソフトバンク2位)、ロッテ・横山 陸人投手(専大松戸→2019年ロッテ4位)、DeNA・深沢 鳳介投手(専大松戸→2021年DeNA5位)が現役でプレーしている。

 群馬県の雄である健大高崎では西武・柘植 世那捕手(健大高崎→ホンダ鈴鹿→2019年西武5位)が、昨シーズンキャリアハイの42試合に出場。打率.173(104打数18安打)と苦しんだもの、今シーズンはレギュラー獲りの大チャンスを迎えている。打撃面で結果を残し、正捕手をつかみ取りたいところ。

 阪神・長坂 拳弥捕手(健大高崎→東北福祉大→2016年阪神7位)、巨人・湯浅 大内野手(健大高崎→2017年巨人8位)、ヤクルト・下 慎之介投手(健大高崎→2020年ヤクルト育成1位)に加え、今年のルーキーとして広島・清水 叶人捕手(健大高崎→2022年広島4位)、西武・是沢 涼輔捕手(健大高崎→法政大→2022年西武育成4位)が今年から加わる。

 慶應義塾OBはヤクルト・木澤 尚文投手(慶應義塾→慶應大→2020年ヤクルト1位)をはじめ、7人が今シーズンも現役でプレーしている。いずれも慶應大を経由してのドラフト指名だった。

 昨シーズンは木澤と広島・矢崎 拓也投手(慶應義塾→慶應大→2016年広島1位)がともに中継ぎとしてチームに貢献。今シーズンは勝ちパターンへ定着することが大目標となる。打者では柳町 達外野手(慶應義塾→慶應大→2019年ソフトバンク5位)と正木 智也外野手(慶應義塾→慶應大→2021年ソフトバンク2位)がソフトバンクで外野の1枠を争っている。柳町はコンタクトヒッターで正木は大砲候補とタイプは異なるが、どちらに軍配が挙がるのか注目だ。

 その他では阪神・山本 泰寛内野手(慶應義塾→慶應大→2015年巨人5位)、楽天・津留崎 大成投手(慶應義塾→慶應大→2019年楽天3位)、ロッテ・植田 将太捕手(慶應義塾→慶應大→2019年ロッテ育成2位)がプレーしている。植田は2021年シーズン途中に支配下登録されたものの、ここまで1軍未出場。1軍出場を勝ち取りたい。

 江川卓作新学院→法政大→作新学院職員→1978年阪神1位)を輩出した作新学院のOBの現役プレーヤーは、西武・今井 達也投手(作新学院→2016年西武1位)、日本ハム・石井 一成内野手(作新学院→早稲田大→2016年日本ハム2位)、DeNA・入江 大生投手(作新学院→明治大→2020年DeNA1位)の3人となる。

 今井は昨シーズン故障でわずか9試合の登板にとどまった。しかし登板した試合では5勝1敗、防御率2.41とエース級の数字を残した。今シーズンはシーズンを完走し初の2ケタ勝利を挙げたいところ。

 関東地区から出場する5校は、いずれもNPBで今シーズンもプレーするOBを輩出していた。今大会に出場する球児たちのなかにも、未来のNPBプレーヤーがいるかもしれない。

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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