大阪桐蔭の全選手を底上げさせる「生駒フェニックスリーグ」の存在。今年も選手の成長を底上げ
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今センバツで、4年連続14度目のセンバツ出場を決めた大阪桐蔭(大阪)は、投打ともに戦力が揃い、優勝候補に挙がる。ベンチ入り選手だけではなく、ベンチ外の選手の力量も高いが、それはただ全国の逸材中学生をスカウトしているからではない。
明確な育成システムがある。それが「生駒フェニックスリーグ」の存在だ。
大阪桐蔭は近畿大会、明治神宮大会などが終了すると、控え選手やベンチ外選手にチャンスを与えるために近隣の学校と平日の夕方や休日の合間などに練習試合を組んでいく。西谷監督は「生駒フェニックスリーグ」と好んでこのフレーズを使う。過去の取材では「甲子園で勝つためには部員全員が頑張ってもらわないといけないので、全員にチャンスを与えて、もう1回競争させます。打者は50~60打席は立ったと思います。投手も多くの投手が経験できるように1人につき3~4イニングを投げさせています」と語る。
12月は個人のスキルアップのために組まれたメニューが多いが、紅白戦も積極的に行う。ベンチ外だった選手、控えの選手はレギュラーを目指して紅白戦に臨む。こうした育成期間で、伸びていった先輩も多い。トヨタ自動車の福井章吾捕手は大阪桐蔭では1年秋まではベンチ外だったが、この「育成試合」でアピールに成功。この年のオフでは、チーム2番目の打撃成績を残し、Aチーム入り。強化指定選手にも選出された。この期間でもアピールに成功し、ついにセンバツで初のベンチ入りを果たした実績がある。
センバツ発表日、西谷監督は「多くの選手が伸びている」と手応えをつかんでいることを口にした。
今年の大阪桐蔭も強いチームだが、激しい競争を経て、これからどんなニューヒーローが出てくるのか注目していきたい。