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大阪桐蔭の三冠、近江の躍進など 近畿の高校野球の今年の3大ニュースを発表!

2022.12.22

大阪桐蔭の三冠、近江の躍進など 近畿の高校野球の今年の3大ニュースを発表! | 高校野球ドットコム
歓喜の輪を作る大阪桐蔭ナイン 東京スポーツ:アフロ

 昨夏の甲子園ベスト4を近畿勢が占めたように近年の高校野球界では近畿地区のレベルの高さが際立っている。今年も高校野球の話題の中心となった近畿地区の3大ニュースを紹介していきたい。

大阪桐蔭が三冠達成

 高校野球には明治神宮野球大会、春、夏の甲子園、国体と日本一になれるチャンスが4回ある。今年の夏が最後だった星子 天真主将(3年)らの大阪桐蔭(大阪)は、夏の甲子園以外のタイトルを全て獲得して、2012年、2018年に続いて同校では3度目となる全国三冠を成し遂げた。

 過去2回は春、夏の甲子園と国体によるものだったが、星子世代は明治神宮野球大会で初優勝。センバツでも圧倒的な強さを見せて二つ目のタイトルを獲得した。

 春の近畿大会決勝で智辯和歌山(和歌山)に敗れ、公式戦無敗を飾ることはできなかったが、夏の大阪大会を勝ち抜き、甲子園でも準々決勝まで勝ち進む。3度目の春夏連覇に期待がかかったが、下関国際(山口)に逆転負けを喫して、頂点にたどり着くことはできなかった。

 優勝候補本命の敗退に世間は揺れたが、国体では強さを発揮。夏の甲子園を制した仙台育英(宮城)を準決勝で下して、見事に優勝で締めくくった。

 松坂 大輔投手(元西武、レッドソックスなど)を擁した1998年の横浜高(神奈川)以来となる四冠にこそ届かなかったが、この1年の成績は特筆すべきものと言える。

 前田 悠伍投手(2年)が主将を務める今秋からの新チームも明治神宮野球大会で連覇を達成。来年こそは先輩たちが成し遂げられなかった四冠を達成できるかに注目したい。

[page_break:センバツで代替出場の近江が大躍進]

センバツで代替出場の近江が大躍進

大阪桐蔭の三冠、近江の躍進など 近畿の高校野球の今年の3大ニュースを発表! | 高校野球ドットコム
優勝を決めて捕手の大橋大翔に抱きかかえられながらガッツポーズを見せる山田陽翔(近江)

 今春のセンバツで滋賀県勢初となる準優勝を果たした近江。エースで4番で主将の山田 陽翔投手(西武5位)の活躍が目立ったが、出場の過程からドラマチックだった。

 昨夏の甲子園後に山田の右肘疲労骨折が発覚。秋の大会は山田が投げられない中で戦い、近畿大会8強と健闘した。

 しかし、あと1歩でセンバツには選出されず、出場校発表の時点では補欠校に回った。

 そんな中、新型コロナウイルスの集団感染により、京都国際(京都)がセンバツ開幕直前で出場辞退。代わりに補欠校の近江が急遽出場することになった。

 出場決定から初戦までわずか3日間しか準備期間はなかったが、1回戦で延長13回の末に長崎日大(長崎)を下すと、その後も聖光学院(福島)と金光大阪(大阪)を下して、滋賀県勢としても代替出場校としても初となる準決勝進出を決めた。

 準決勝(浦和学院戦)では山田が左足に死球を受けて続投の危機に襲われたが、その後も気迫の投球を見せ、11回裏に大橋 大翔捕手(3年)のサヨナラ3ラン本塁打で劇的勝利を収めた。

 決勝では山田が力尽きて敗戦するも急遽の出場で準優勝は立派の一言に尽きる。

 近江は夏の甲子園でも4強入り。3季連続甲子園4強以上という好成績を収めた。滋賀県勢初の甲子園優勝にはあと1歩及ばなかったが、彼らの戦いぶりは高校野球ファンの心を大いに揺さぶった。

[page_break:兵庫県に名将が続々就任]

兵庫県に名将が続々就任

 今年は多くの学校で監督の交代があった。その中でも兵庫県は甲子園を経験している名将が他府県から流入している。

 有名なのは履正社(大阪)から東洋大姫路に移った岡田 龍生監督だろう。無名だった履正社を大阪有数の強豪に育て上げ、2019年夏には井上 広大外野手(現阪神)を擁して甲子園初優勝を果たした。

 ところが、昨秋に母校である東洋大姫路の監督に就任することを発表される。今年のセンバツを最後に勇退した藤田 明彦監督の後任として指揮を執ることになった。

 岡田監督が就任してから室内練習場が完成するなど、環境面は徐々に整ってきている。東洋大姫路は投手を中心に守り勝つイメージが強いが、履正社時代同様に強打のチームを作ってくるだろうか。

 神戸村野工には、今夏の大会後から横浜高の監督を務めていた実績のある平田 徹監督が就任。1992年春を最後に遠ざかっているチームの再興を託された。

 来年度からは彩星工科に校名が変わることが決まっており、激戦の兵庫県に新しい風を吹かせたい。

 今夏まで創志学園(岡山)の監督を務めていた長澤 宏行氏は10月に篠山産の監督に就任。丹波篠山市の市スポーツ振興官としての肩書きも持つことになった。

 長澤監督の父が旧西紀町(現丹波篠山市)出身という縁があり、今回の監督就任に繋がった。甲子園出場経験のない同校だが、創部間もない神村学園創志学園を強豪校に育てた手腕を発揮することができるだろうか。

(記事:馬場 遼

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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