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楽天ルーキーは育成出身の宮森が大ブレーク

2022.10.31

楽天ルーキーは育成出身の宮森が大ブレーク | 高校野球ドットコム
高知ファイティングドッグス時代の宮森智志投手

 プロ野球は公式戦の全日程が終了した。11月からは秋季キャンプで来シーズンへ向けたトレーニングが始まる。さて、今年も新人たちが1軍で活躍した。貴重な戦力となったチームも少なくない。一方で将来を見据えて2軍で汗を流した選手もいる。各球団のルーキーたちはどのような1年だったのだろうか。その成績を振り返ってみたい。

 楽天のルーキーで、もっともインパクトを残したのは、育成1位の宮森 智志投手(呉商出身)だろう。7月に支配下契約を勝ち取ると、デビューから22試合連続無失点の新人タイ記録を作った。

 23試合目で惜しくも4失点したが、その後は失点を喫することなくシーズンを終えた。最終的には26試合の登板で25試合が無失点。1勝1敗1セーブ、7ホールド、防御率1.54の成績を残した。来シーズンは開幕から勝ちパターンを争うことになりそうだ。

 その他ではドラフト6位の西垣 雅矢投手(報徳学園出身)が中継ぎとして24試合に登板。比較的プレッシャーの少ない場面での起用だったこともあり勝ち星、セーブ、ホールドは1つもなかった。しかし防御率2.66と安定した成績を残したのは来シーズンにつながってくる。

 同7位の吉川 雄大投手(広島広陵出身)も中継ぎで4試合に登板し、防御率1.80と好成績を残している。2軍でも23試合の登板で防御率1.44と結果を出した。同5位の松井 友飛投手(穴水出身)は先発で1試合に登板するも4回4失点と結果を残すことができず。

 野手ではドラフト2位の安田 悠馬捕手(須磨翔風出身)が開幕1軍入り。開幕2カード目でプロ初本塁打を記録するも、新型コロナウイルス陽性判定を受けた影響で2軍落ち。その後、骨折もあり再昇格は9月と大幅に遅れた。1軍再昇格後は2試合に出場したが、ノーヒットに終わっている。

 ドラフト1位の吉野 創士外野手(昌平出身)、同3位の前田 銀治外野手(三島南出身)、同4位の泰 勝利投手(神村学園出身)といった高卒ルーキーはいずれも1軍での出場はない。吉野と前田の野手陣は打率1割台、投手の泰も防御率6.00と2軍で結果を残すことができなかった。

<ルーキー成績>
※育成選手は支配下登録された選手のみ

1位:吉野 創士昌平/外野手)
[1軍]出場なし
[2軍]48試合 打率.197(122打数24安打) 1本塁打 8打点

2位:安田 悠馬(愛知大/捕手)
[1軍]5試合 打率.200(10打数2安打) 1本塁打 1打点
[2軍]30試合 打率.257(74打数19安打) 4本塁打 15打点

3位:前田 銀治三島南/外野手)
[1軍]出場なし
[2軍]72試合 打率.145(145打数21安打) 0本塁打 6打点

4位:泰 勝利神村学園/投手)
[1軍]出場なし
[2軍]2試合(3回) 0勝0敗 防御率6.00

5位:松井 友飛(金沢学院大/投手)
[1軍]1試合(4回) 0勝0敗 防御率9.00
[2軍]15試合(76.2回) 6勝1敗 防御率1.17

6位:西垣 雅矢(早稲田大/投手)
[1軍]24試合(23.2回) 0勝0敗 防御率2.66
[2軍]11試合(11回) 0勝0敗1S 防御率4.09

7位:吉川 雄大(JFE西日本/投手)
[1軍]4試合(5回) 0勝0敗 防御率1.80
[2軍]23試合(31.1回) 1勝1敗 防御率1.44

育成1位:宮森 智志(高知ファイティングドッグス/投手)
[1軍]26試合(23.1回) 1勝1敗1S7H 防御率1.54
[2軍]24試合(22回) 0勝3敗17S 防御率3.68

※2022年シーズン終了時点

(記事=勝田 聡

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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