浦和学院の森大監督が聖地初采配で白星、ポジティブ思考で4番復調呼ぶ
鍋倉和弘
<第94回選抜高校野球:浦和学院4-0大分舞鶴>◇19日◇1回戦◇甲子園
新生・浦和学院(埼玉)が開幕ゲームを制した。
0対0で迎えた4回裏、先頭の3番・金田優太内野手(3年)が中前安打で出塁すると、続く4番・鍋倉和弘外野手(3年)がセンターの頭を越す適時三塁打を放ち先制点。さらに続く5番・高山維月捕手(3年)がセンターへの2点本塁打を放ち追加点を挙げると、5回裏にも3番・金田が左中間を破る適時二塁打を放ち点差を4点とした。
甲子園初采配となった森大監督は、中盤の長打攻勢を「失敗を恐れずに取り組んできた結果」と笑顔で振り返る。これまでチームはバットを短く、単打でつなぐ野球を伝統としてきたが、新体制後に方針転換。強いスイングで相手投手を打ち崩す打線を目指し、また失敗を恐れずに伸び伸びとプレーできる雰囲気づくりに努めてきた。
「去年の夏に甲子園で日大山形と対戦した時に、相手はバットをしっかり振り切って内野の間を抜かれたことが印象的でした。新体制になってからは、失敗してもいいからとにかく振り切ろうと言ってきました。クリーンアップが結果を出してくれました」
4番に座った鍋倉は大会直前まで不振にあえいでおり、前日(18日)の夜にもLINEで動画を見てほしいと連絡があった。だが森監督はポジティブな言葉をかけ続け、それが結果として、この試合での先制打につながった。
「不調で悩んでいる様子でしたが『大丈夫だよ、大丈夫だよ』と言い続けました。よく打ってくれましたね」
投げては先発したエース・宮城誇南投手(3年)が13奪三振完封勝利を挙げ、最高のスタートをきった新生・浦和学院。2回戦でも「新生・浦和学院」らしさを存分に見せたいところだ。