濱口ら大卒左腕に移籍組も多いDeNAの開幕投手たち
濱口 遥大
3月26日にシーズンが開幕した。指名されたエース格の投手たちは大一番でベストなピッチングを見せた。
12名の顔ぶれを見ると高卒出身が6名、大卒出身が6名となっており社会人出身はひとりもいない。開幕投手はローテーションや相性、故障の影響などもあるとはいえ、多くの場合、球団の顔とも呼べる投手が登板する。
社会人出身の投手は少ないのか、それともたまたまなのか。開幕投手たちの経歴を楽天が新規参入した2005年以降で球団ごとに調べてみた。
三浦大輔新監督体制となったDeNAは濱口 遥大(三養基高→神奈川大)が、5年目で初の開幕投手に抜擢された。オープン戦では3試合(9回)に投げ、防御率2.00と結果を残している。最終登板となった3月19日の西武戦では4回1失点、被安打4、奪三振4(58球)の内容となっており不安はなかった。
DeNAの開幕投手を振り返ってみると、2017年以降は石田 健大(広島工→法政大)、今永 昇太(北筑高→駒沢大)と大卒左腕が続いている。その他の大卒投手では、現在は守護神を務める三嶋 一輝(福岡工→法政大)も2014年に開幕投手を任された。
社会人出身では井納 翔一(木更津総合高→上武大→NTT東日本)と高崎 健太郎(鎮西高→日産自動車)のふたり。そして高卒では三浦 大輔(高田商)、外国人選手ではランドルフの名前が出てくる。
移籍してきた選手が開幕投手を務めるケースも多い。久保康友(関大一高→松下電器)、藤井 秀悟(今治西高→早稲田大)、山本 省吾(星稜高→慶応大)、寺原 隼人(日南学園高)と4人の移籍組が開幕投手を歴任している。
また、2008年の寺原から2017年の石田まで10年連続で異なる開幕投手が誕生した。この時期、複数年連続でエース格となった投手が不在だったことを物語っている。
今年から監督を務める三浦は、この期間外も含めて合計7度の開幕投手を務めているが、0勝7敗と勝ち星に恵まれなかった。監督として初めて迎える開幕戦も9回に追いつくもののサヨナラホームランを浴び、勝利とはならなかった。
<DeNAの開幕投手>
※2021年は予定
※2005年以降
2021年:濱口 遥大(三養基高→神奈川大)
2020年:今永 昇太(北筑高→駒沢大)
2019年:今永 昇太(北筑高→駒沢大)
2018年:石田 健大(広島工→法政大)
2017年:石田 健大(広島工→法政大)
2016年:井納 翔一(木更津総合高→上武大→NTT東日本)
2015年:久保 康友(関大一高→松下電器)※阪神より移籍
2014年:三嶋 一輝(福岡工→法政大)
2013年:藤井 秀悟(今治西高→早稲田大)※巨人より移籍
2012年:高崎 健太郎(鎮西高→日産自動車)
2011年:山本 省吾(星稜高→慶応大)※オリックスより移籍
2010年:ランドルフ
2009年:三浦 大輔(高田商)
2008年:寺原 隼人(日南学園高)※ソフトバンクより移籍
2007年:三浦 大輔(高田商)
2006年:三浦 大輔(高田商)
2005年:三浦 大輔(高田商)
(記事:勝田 聡)
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