News

センバツに出場する「公立の知将」たち

2021.02.01

センバツに出場する「公立の知将」たち | 高校野球ドットコム
福村順一監督(東播磨)、半田真一監督(市立和歌山)、鍛治舎巧監督(県立岐阜商)、清水央彦監督(大崎)

 1月29日、今年のセンバツ出場32校が決定した。今大会は一般選考枠で28校、そして神宮大会中止に伴い増枠された21世紀枠で4校が選出された。今大会の出場校は23校が私立校で9校の公立校という内訳となった。今回は制約が多い公立校で強豪私学と戦ってきた知将たちに焦点を当てる。

 まずは、2年連続で秋季東海大会準優勝を果たし”古豪復活”という言葉がぴったりな県立岐阜商だ。同校で2018年3月から指揮するのが鍛治舎巧監督だ。同校OBである鍛治舎監督は早大、松下電器でプレーし、社業の傍ら高校野球の解説者や、オール枚方ボーイズの監督を務めるなど、学生野球に精通してきた。前任の秀岳館で高校野球の指導者デビューを果たすと3季連続で甲子園ベスト4を達成。全国の高校野球ファンに名将と言わしめた。県立岐阜商では、昨年に続き2大会連続で選抜大会出場校に選出された。この春は2015年以来の甲子園勝利を目指す。

 昨秋唯一の公立校で地区大会の王者となった大崎は初の甲子園となった。大崎を率いる清水央彦監督は2009年、清峰の部長兼コーチとして全国優勝を経験した。佐世保実でも2012年、2013年夏に甲子園出場を果たしており経験豊富だ。2018年春から同校の監督に就任すると廃部寸前から再建を図り、2019年秋から3季連続で県大会を制すなど実力を伸ばしていた。全国制覇を達成した時と同じく公立校の九州王者として甲子園に帰ってくる。

 そして早くも世代No.1と呼び声が高い小園健太擁する市立和歌山も近畿地区を代表する公立の雄だ。昨秋はライバル智辯和歌山に3度勝利し圧倒した。その市立和歌山を率いる半田真一監督は同校OBでこれまで春夏通算4度甲子園を経験している。そして智弁和歌山の中谷仁監督と小中学時代は同チームでプレーした。和歌山の同じチームでプレーした一学年違いの二人が以下の和歌山高校野球を牽引している。

 また、昨秋県準優勝を果たし21世紀枠で選出された東播磨の福村順一監督も前任の加古川北で2度甲子園を経験している。

 近年私立校の強さが目立つが、実績のある指導者が率いる公立校の戦いぶりにも注目だ。

関連記事
【一覧】選抜出場全32校リスト
【動画】高校野球界の超名門・県立岐阜商の練習に密着!名将・鍛治舎巧監督の苦悩とは
緻密な機動力野球で強豪校を次々と撃破。名将率いる東播磨(兵庫)は来夏まで侮れない!

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.06.15

西東京大会は激戦ブロックが続出!昨夏甲子園出場の日大三は国士舘と同ブロック!【2024年夏の甲子園】

2024.06.15

東東京の横綱に上り詰めた帝京、関東一の軌跡~前田三夫と小倉全由、2人の名将~【東西東京大会50周年物語③】

2024.06.15

【福島】日大東北がサヨナラ勝ち、帝京安積はコールド勝ちで4強入り<春季支部選手権大会>

2024.06.15

今年の東京は「スラッガー大豊作世代」! 超進学校に現れた「プロ入り明言」の二刀流、木製で本塁打量産の早実のスラッガーなどが夏を盛り上げる【注目選手リスト】

2024.06.15

“超不人気”だった東京の高校野球を「3つの出来事」が変えた! 東京ローカルチーム・桜美林の全国制覇、都立高の甲子園出場、そして……【東西東京大会50周年物語②】

2024.06.14

【福岡】九州国際大付は小倉商、東海大福岡は小倉南、春日は大川樟風、福岡大大濠は輝翔館と対戦【2024夏の甲子園】

2024.06.11

センバツ出場・東北のレギュラー左翼手がプロボクサー挑戦へ! エースはENEOS、主力は國學院大、国士舘大などへ進学【卒業生進路】

2024.06.14

15日に夏の甲子園抽選会!超激戦区・愛知が誇る逸材を一挙紹介!素材の宝庫・愛工大名電、中京大中京の149キロ右腕…そしてモイセエフはどこまで成長したのか?今年も全国クラスの逸材が点在!【注目選手リスト】

2024.06.11

【北海道】十勝支部は12日に抽選会!帯広大谷、白樺学園の初戦の相手に注目<夏の甲子園予選組み合わせ>

2024.06.10

【沖縄】11日に抽選会!春の覇者・エナジック、ノーシードの沖縄尚学の対戦相手に注目<夏の甲子園県大会組み合わせ>

2024.05.21

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.05.21

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在33地区が決定、岩手では花巻東、秋田では横手清陵などがシードを獲得〈5月20日〉

2024.05.19

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在30地区が決定、青森では青森山田、八戸学院光星がシード獲得

2024.05.31

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在34地区が決定、佐賀では佐賀北、唐津商、有田工、龍谷がシードに

2024.05.20

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在31地区が決定、宮城では古川学園、仙台南、岩手では盛岡大附、秋田では秋田商などがシードを獲得