News

ポテンシャル抜群の新成人・万波中正(横浜出身)が持つスラッガーとしての魅力

2021.01.17

ポテンシャル抜群の新成人・万波中正(横浜出身)が持つスラッガーとしての魅力 | 高校野球ドットコム
万波中正(横浜出身)

 新成人となった万波中正横浜出身)。この選手、ロマンがある。数字を振り返ると本塁打か三振、長打か三振の選手なのだ。

 プロ1年目はファームで90試合、14本塁打、122三振と極端な数字を残した万波。プロ2年目の昨年は豪快な本塁打で一軍のオープン戦でも魅せたが、一軍未出場に終わった。

二軍では58試合、8本塁打、31打点、87三振(リーグワースト)、打率.196(リーグワースト)に終わった。ただ安打の内訳を見ると、当たれば長打になりやすい選手だ。

安打  41
二塁打 10
三塁打 3
本塁打 8

 二塁打以上は21本で、半分以上が長打。打率は規定打席で最下位なのに、長打率.378と高水準だ。万波はどういう選手の成長曲線を描いてもらたいか。それは大田泰示東海大相模出身)ケースではないだろうか。北海道日本ハムに移籍してから4年連続で二桁本塁打以上を記録し、打率も4年連続で.250以上と日本ハムには欠かせない大型外野手となったが、巨人のときは空振り三振が多く、確実性を欠く選手で、ファームで圧倒的な長打力を示しても、なかなか一軍の成績に結びつかなかった。

 だが、プロ9年目で初の二桁本塁打を達成。万波はポテンシャル自体は大田に負けないものがあり、抜群の強肩でもある。

 いわゆる王道のスター打者にありがちな高卒3年目~5年目から大ブレイク路線に乗っていけるかといわれれば、ここまでの粗さを見ると可能性は少ないかもしれない。とはいえ、しっかりとハマっていけば、年間二桁本塁打を記録できる逸材だろう。

 そもそも本塁打を打った時のファンの反応の大きさ、ネット上の盛り上がりは大田とそっくり。限られた選手にしか与えられない特権といえる。

 今年は自身の持ち味を失わず、選球眼、技術を高めることができるか。ぜひ飛躍を期待したい。

(文:河嶋 宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.19

【東海】中京大中京がコールド勝ちで17年ぶり、菰野は激戦を制して23年ぶりの決勝進出<春季地区大会>

2024.05.18

【秋田】明桜がサヨナラ、鹿角は逆転勝ちで8強進出、夏のシードを獲得<春季大会>

2024.05.18

【岩手】一関二、盛岡誠桜などが初戦を突破<春季大会>

2024.05.18

【関東】昌平・山根が2発5打点、東海大相模・4番金本が2ランなどで初戦を快勝、東海大菅生は山梨学院を完封<春季地区大会>

2024.05.18

【長崎】長崎西、島原中央などが初戦を突破<NHK杯地区予選>

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.13

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在29地区が決定、愛媛の第1シードは松山商

2024.05.17

「野球部や高校部活動で、”民主主義”を実践するには?」――教育者・工藤勇一さん【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.5】

2024.05.14

大阪体育大の新入生に兵庫大会8強の145キロ右腕、金光大阪の1番センター、近大附の4番打者など関西地区の主力が入部!

2024.05.16

【宮城】仙台一、東北、柴田、東陵がコールド発進<春季県大会>

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.22

【鳥取】昨年秋と同じく、米子松蔭と鳥取城北が決勝へ<春季県大会>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?