猛烈な成長続けるヤクルト・濱田太貴。明豊時代に語っていた「17歳の打撃理論」
明豊時代の濱田太貴(東京ヤクルト)
ヤクルトの若き切り込み隊長の勢いが止まらない。1番に座る高卒2年目・濱田太貴が7試合連続ヒットと波に乗っている。ルーキーイヤーの昨年は1軍に2試合出場してノーヒットで終わった男が、殻を破ろうとしている。
17日の横浜DeNA戦で1軍初のホームランを放ち話題となると、20日の広島戦では球団最年少での先頭打者ホームランを打つ活躍。21日までで打率.255、本塁打2、打点5、OPS.728という成績まで上がってきた。
明豊時代は2年生の夏に甲子園を経験し、15打数9安打9打点2本塁打でベスト8進出に大きく貢献。最後の1年は甲子園に届かなかったが、世代を代表するスラッガーとしてドラフトでヤクルトから指名を受けた。
1年目は2軍での生活が長く、2年目にして覚醒の兆しを見せている濱田だが、最大の武器は長打力といった野球の技術ではなく、理論を構築して実行に移せる思考力の高さにあると考える。
2年背の冬に取材をした際、濱田は自身の打撃理論の変遷やメカニズムまで自分の言葉で説明ができているのが印象的だった。レベルの高い選手になればなるほど、自分を正確に理解して説明することができている。
なかでも「バットとボールの当て方」を変えるということで、濱田はこんな言葉を残していた。
「具体的な変更点は『バットの芯に当てて、バットとボールの接地時間をできるだけ長くしながら乗せる』ということです。そこで僕はティーのところから全部芯に当てることを意識しました。ティーから意識して打撃練習を続けてきたことで打球の質も変わりました」(インタビューより抜粋)
こうした細部にわたる部分まで考えをもって取り組めているから2年目でも、1軍の舞台でチャンスをつかんでいるのではないだろうか。
シーズンは終盤、今後の野球人生のためにも濱田はどんな結果を残してシーズンを終えるのか。今後の活躍からも目が離せない。
(記事=勝田聡)
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