試合レポート

都立片倉vs都立千早

2020.09.19

急成長の1年生右腕・時崎が3回無安打の好投!都立片倉が22安打14得点で初戦突破

 「例年と比べれば、ここまでは打線はよく打つことは出来ています。先発した時崎もここに来て良くなりました」

 試合後、都立片倉の宮本秀樹監督は、選手の戦いぶりに満足した様子で試合を振り返った。

 19日、片倉高校グラウンドでは秋季東京都大会一次予選1回戦が行われ、都立片倉都立千早が対戦。試合は序盤から都立片倉が力を見せる展開となる。

 初回、都立片倉は無死三塁から2番・山本拓実のライトへのタイムリーで先制点を挙げると、さらに続く3番・有村星穏にもタイムリースリーベースが飛び出して追加点を挙げる。
 その後も5番・矢口海莉や7番・青柳真成人などのタイムリーで、初回だけで8得点を挙げた都立片倉は、早くも主導権を握り優位に試合を進めた。

 宮本監督も語るように、打線はただ単に好調なのではなく、実力のある打者が揃っている印象であった。
 特に1番~4番の宮路太育山本拓実有村星穏角田樹一希は、非常に実力のある打者で、彼らの初回の働きが大きな流れを生んだと言っていいだろう。

 先発の時崎空汰は、キレのある直球を軸に安定した投球を見せて、3イニングを無安打無失点の好投。4回からは背番号1の橋口拓海が登板して、都立千早打線を沈黙させた。

 時崎はここ数週間の間に急成長を見せた投手で、宮本監督も「ここに来てボールにキレがでてきた」と手応えを口にする。
 時崎自身も「監督とやってきたことがマウンドでも出せました」と試合後に話し、上々の公式戦デビューとなった。

 試合は最終的に、23対0で都立片倉が勝利。明日に行われる上野学園との代表決定戦に駒を進めた。

 敗れた都立千早は、エースの濱越健が打たれ強く投げ続けたが、都立片倉の強打の前に22安打を浴びて力が及ばなかった。

 井手口稜監督は「今大会前から気持ちの浮き沈みがあって、雰囲気が良くない状態で大会を迎えました。良いプレーもありましたが、普段出来ているプレーでのミスも多かったです」と話し、チームが一つになれていない中での試合だったことを明かした。

 来春に向けて聞かれると「まだチームになりきれていないので、自分のことしか考えられていないので、チーム力を冬につけて春に臨んでいきたいと思います」と語り、気持ちをオフシーズンに向けて引き締めた。

(記事=栗崎祐太朗

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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