試合レポート

山梨学院vs白樺学園

2020.08.18

後半に力を発揮した山梨学院が白樺学園を下す

山梨学院vs白樺学園 | 高校野球ドットコム
栗田 勇雅 ※2019年10月20日の秋季関東地区大会より

 甲子園交流試合の最後を飾った山梨学院白樺学園の一戦。名将・吉田洸二監督の下、9試合で打率.315、65打点という成績で秋は戦った。対する選抜初出場の白樺学園の投打の柱・片山楽生を中心に打率326、59打点の成績を残した。

 その両校の一戦は前半、5回までで2対2というロースコアの接戦。一歩も譲らぬ投手戦となった。

 白樺学園の先発・片山はセットポジションから開きを我慢しながら体重移動をすると、角度を意識した上から投げ下ろすフォームが特徴的。140キロ台のストレートを軸に鋭く落ちる変化球も織り交ぜた投球で山梨学院打線と勝負した。

 その片山から山梨学院は2回に一死一、三塁からの6番・小吹 悠人が犠牲フライ。さらに4回には一死二、三塁から7番・河野 修慈のタイムリーで得点を重ねた。

 一方の山梨学院先発・川口 龍己は三塁側のプレートを使って、腕をサイドスローの位置から振り抜いていく。130キロ台のストレートに加えて、110キロ台の横のスライダーを使って低めに丁寧に投げ込むことで長打を防ぐピッチングだった。

 白樺学園山梨学院・川口から初回に二死満塁から6番・宍倉 隆太が押し出し四球。さらに5回に1番・川波 瑛平のホームランで2点目を奪った。

 緊迫したゲーム展開だった前半だが、後半に入ると一転して山梨学院がペースを握る。

 6回に7番・河野が一死満塁からセンターへの二塁打で一挙3点を加えると、7回には4番・栗田 勇雅。8回には途中出場・古川 秀将のタイムリーで得点を重ねた。

 このリードを6回からマウンドに上がった背番号1を付けた1年生左腕・古川がきちんと抑える好投。インステップ気味に踏み出す投球フォームからストレートは120キロ台ではあるが、しっかりとコーナーに投げ分ける。

 このピッチングに白樺学園打線がチャンスを作れず、最終回に3番・宮浦 柚基の一打で何とか1点を返したが反撃及ばず。山梨学院が8対3で白樺学園を下した。

 エースを怪我で欠きながらも勝利して公式戦を終えた山梨学院。登板した古川をはじめ新チームの成長を楽しみにしたい。

 一方で初めての選抜を終えた白樺学園。エース・片山は「最後でしたのでやれることを全部やろうと思ってやりました。2失点して満足できませんでしたが、それなりの結果を残せたと思います。試合を作れたのは良かったと思います」と最後の試合を振り返った。

 今後のことは話し合って決めるとのことだが、プロ志望をしている。片山はどんな道を選択するのか。

(取材=田中 裕毅)

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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